観葉植物が室内空気を清浄化」


1999年3月11日

CSN #014

Natural Health Village Newsより

内科医の多くは、ストレスから開放するために、園芸のようにゆったりとくつろげる趣味を持つよう勧めます。しかし室内で栽培している植物(以下、室内植物)が、喘息、アレルギー、及びシックハウス症候群の危険性を低減するかもしれない。

 アメリカ環境保護庁は、室内空気汚染問題がアメリカ国民の健康問題の上位5つに含まれるとしている。過去10年間において、室内空気汚染問題の60%は喘息であると言われている。現在研究者らは、室内空気汚染問題を解決するものとして、室内植物に注目している。

 アメリカの多くの人々は、1970年代のオイルショックの時代から、エネルギーの使用をできるだけ少なくするために、住居やオフィスに高性能断熱材を導入しました。また工業製品であるパーティクルボード、化学繊維、およびプラスチック樹脂などのこれらの材料からは、人体に有害なホルムアルデヒド、トリクロロエタン (TCE)、ベンゼンおよび他の揮発性有機化合物(VOCs)が発生し、我々はそれらの化学物質に年々暴露するようになった。またそれらの化学物質は、住居やオフィスなどの室内の方が外気より濃度が高いという状況に至った。またフィルターは、ほこりなどの微粒子は除去するが、揮発性有機化合物(VOCs)などの人体に有害な化学物質はほとんど除去しない。

 10年以上もの間、室内植物がどれほど室内空気汚染物質の除去に効果があるか議論されてきた。そして、ヨーロッパとアメリカの研究が、ある特定の種類の植物がVOCs濃度を低減すると報告した。

 1984年に、NASAの上級調査研究員のビル・ウォルバートン(Bill Wolverton)は、我々が安心して住めるような清浄な空気を維持する能力をもつ室内植物に関してテストした。試験は密閉した部屋において行われた。ウォルバートンは、フィロデンドロン属科の植物とゴールデンポトスが優れたホルムアルデヒド除去能力を示すこと、ガーベラ(センボンヤリ、菊科の植物)と菊の花は優れたベンゼン除去能力を示すこと、菊の花とユリの花は非常に優れたTCE除去能力を示すことを発見した。

 彼の発見によると、十分に発育した数種の植物によって、100-立方フィートの空間の空気が改善されたと説明した。彼はまた、それは植物の根に生息している植物特有の微生物が行うのであって、植物そのものが行うのではないということを発見した。

 ウォルバートンが個人的に気に入っている植物は、ヤシ科の植物、ユリの花、「ジャネット・クレイグ」という名称の植物(dracaena)です。--「なぜならそれらの植物は育てるのが簡単で、害虫に強く、汚染物資の除去に対して信じられないほど効果があるからです。」

 彼の最新の本「新鮮な空気にする方法:住居やオフィスを清浄にする50の室内植物」 (ペンギンブックス、15.95ドル)では、ビンロウジュやヤシ科の植物、イングリッシュアイビー(ツタ)やゴムの木が、トップレベルの汚染物除去能力であると記載している。

 しかし、他の研究者は納得しない。数年間、室内空気質のEPAの担当部門は、深い疑念を抱いていた。「きっちりコントロールされた環境下で植物を用いるのであれば、メリットがあるかもしれません。しかし、我々は部屋に入るときに汚染物質を持ち込みます」と、アメリカ環境保護庁の室内空気質担当部門でニュースレターを書いているスキップ・ボート(Skip Boat)さんは言った。

 「NASAの研究は、一般の人々の住居やオフィスの空気変化をシミュレーションした実験になっていない。」とアメリカ環境保護庁の室内空気質担当部門の前ディレクターであるロバート・アキセラッド(Robert Axelrad)が言った。「我々の計算によると、このような結果になるためには、もっと多くの室内植物(一般の人々の家であれば、数百の植物)が必要である。」とロバート・アキセラッド言っている。

さらに詳しい情報については:
EPAs Indoor Air Quality Information Clearinghouse, PO Box 37133, Washington, DC 20013-7133/(800)438- 4318; Plants for Clean Air Council, 3458 Godspeed Road, Davidsonville, MD 21035/(410)956-9036.

 

情報源:ニューヨーク・タイムズ

1999年 1月12日 


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