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マスター:久宗貴規(マウンテン生駒)

月ヶ瀬より 〜梅の香り〜

 月ヶ瀬の梅の歴史は600年程前にさかのぼります。
 地元の口伝ではあるそうですが、月ヶ瀬尾山の産土神として菅原道真を真福寺に祭祀し、その神霊を慰める意味で道真の好きだった梅を植樹したのがはじまりだそうです。それを裏付ける月ヶ瀬最古の梅の古木「桃仙の梅」は、樹齢600年と査定されたそうです。

月ヶ瀬の特産品である「お茶」と「梅」。前回は新茶を頂き、若葉の爽やかな香りを堪能させて頂きました。そして今回は、「梅の実」を求めてお伺いしました。6月下旬、私は毎年この頃に「梅の実」を収穫させて頂くために訪れます。毎年と言っても今年で3年目ですけど・・・。
「梅干」、「梅酒」、「梅シロップ」そして「梅ジャム」と家族でいろいろ作っています。中でも「梅シロップ」は、当店喫茶コーナーで夏の限定メニューとして紅茶にシロップを入れて召し上がって頂く商品、名付けて「梅紅茶」をお出ししております。1年間ねかせたシロップは、濃厚な酸味とコクが出ており、紅茶の中に梅の甘酸っぱい味わいを残しながら口当たりさっぱりとそして後口の余韻の広がりを味わって頂けます。
梅と言えば「クエン酸」。古くから薬用効果のある健康食品として「梅」は使われており、梅の成分であるクエン酸の効果によりエネルギー代謝を良くし、疲労回復、老化予防、その他梅の酸味による消化酵素の分泌を高める作用が便通を良くする働きをする、いわゆる整腸作用の効果もあるそうです。カルシウム補給を助ける働きもあり、なかなかの万能食品だなと改めて感心してしまいます。
当店の「梅紅茶」も夏限定ですので、疲労回復には一役買って頂けるのではないかと思います。

今回は、久しぶりにレシピをご紹介させて頂きます。思えばこの「コーヒー四方山話」も早いもので1年が経ちました。複雑怪奇な文章にお付き合い頂き本当にありがとうございます。「読み辛いやろうなぁ〜」と思いながら、「簡潔に、簡潔に」と呪文のように唱えながら、何とか書いています。ただ、ありのままの自分がそこにあるように・・・。

 では、今回のレシピ「アイスティーの作り方」をご紹介いたします。
  今月のプレゼント商品は、前回に続き「有機・無農薬国産紅茶ムーンロック」のセカンドフラッシュ(夏摘み二番茶)です。今回のセカンドは、「ホット」はもちろん「アイス」にして頂いても美味しく、そして香りよく飲んで頂けます。そして何と言っても「アイス」にしても全くと言って良い程「濁り」ません。
  と言うのも、「アイスティー」の失敗でよく聞くのが「濁り」だからです。これは「クリームダウン」と言い、紅茶に含まれる「タンニン」や「カフェイン」が冷やされる事で凝固して白く濁ってしまう現象なのです。味に影響はないのですが、何とも清涼感に欠け美味しそうにみえません。
  そこで「アイスティー」を濁らず美味しく作るポイントをご紹介致します。
(1) 出来るだけ「渋味」の少ない茶葉を選ぶ。
(2)茶葉が多くなり過ぎないように注意する。
(3)急冷させる。
  まずは、この3点に注意します。(1)「渋味」が強ければ「タンニン」の含有量も多くなります。おすすめとして、「アイスティーブレンド」などのアイスティー用茶葉、アールグレイなどのフレーバーティー、キャンディー茶(スリランカ)、さっぱりめのセイロンティーなど。(2)基本的に「アイスティー」を作る場合、お茶の濃さを倍にします。それは、氷で薄まる事を考慮し事前に濃く作るのです。しかし、この「濃く作る」と言うのがクセモノで、意識し過ぎて強烈な濃さにしてしまう事があったりする訳です。茶葉は心持ち多く、お湯は少なめに、蒸らしは長めに、これらの点を意識して「濃さ」を調節しましょう。(3)この「急冷」がとても重要です。ゆっくりと冷ました場合、「濁り」はもちろん、香りや風味まで落ちてしまいます。アイスコーヒーも同じです。アイスなのに華やかに広がる香りや透明感があり美しい茶褐色にするには、やはり「急冷」が必要なのです。

ポットで作る場合

作り方

1 器具を湯せんして温める。
2 温めたポットに人数分の茶葉を入れます。
茶葉の量・・・ティースプーン1杯(2〜3g)を1人分として、「人数+1杯」を入れて下さい。茶葉の大きさでスプーン1杯の目安が変わります。
◎ 小さい(細かい)茶葉・・・小山盛り1杯
◎ 大きい茶葉・・・・・・・・・・・山盛り1杯
3 人数分のお湯を注ぎます。
「1人分=70〜100cc × 人数」お好みの濃さで調節して下さい。
4 紅茶を蒸らします。
〜蒸らし時間の目安〜
◎小さい(細かい)茶葉・・・・2〜3分
◎大きい茶葉・・・・・・・・・・・・3〜5分
5 (1)
1人分の場合、蒸らし終わった紅茶を氷のたっぷり入ったグラスに「一気」に注ぎます。注いだ後、スプーンでよくかき混ぜて下さい。紅茶がグラスいっぱいになるように氷を足して出来上がり!
  (2)
2人分以上の場合、蒸らし終わった紅茶を一度別のポット又はそれにかわる容器に移して下さい。その後、氷の入ったグラスに注ぎ分けて下さい。1人分同様、よくかき混ぜてから氷を足して出来上がり!
※「急冷」する事で香りが立ち、甘味のあるすっきりした口当たりを楽しめます。
水出しで作る場合

作り方

1 「コーヒー四方山話」第1回、「アイスコーヒーの話し〜水出し編〜」を参考にして下さい。ボール又はそれにかわる容器をご用意して頂き、その中に人数分の茶葉と水を入れます。使用する水が「美味しい水」程、紅茶もまろやかで美味しくなります。 ただし、硬度は軟水でお願いします。
◎ 水の量・・・70〜100cc × 人数
◎ 茶葉の量・・・2〜3g × 人数
   (茶葉の量の目安は「ポット編」を参考に)  
少し濃いめに作る場合は、水を70cc前後にするか、茶葉を少し増やすかで調節を!
2 水と茶葉をボールに入れたら、軽く混ぜてからラップをします。8〜12時間漬けておきます。常温で漬けておくと味がよく出ます。
3 8〜12時間経過したところで茶漉しを使い保存容器に移して下さい。これで「水出し紅茶」の完成です。同じ要領で「お茶」も出来ます。紅茶も緑茶も甘味が出て、のど越しもよく美味しいですよ!

まだまだ暑さが続きます。天気予報でも今年から「猛暑日」と言う、字を見ただけでも「暑苦しい」用語が加わりました。梅の実のクエン酸パワーと冷たくて香り良い「アイスティー」でこの夏を乗切りましょう! あっ!アイスコーヒーもよろしく!

今回のおすすめ商品 有機・無農薬国産紅茶「月ヶ瀬ムーンロック(夏摘み二番茶)」

 前回ご紹介しました「ムーンロック ファーストフラッシュ(春摘み一番茶)」と比べると、こちらの「セカンドフラッシュ」の方が、より紅茶らしさを感じていただけます。
  ファースト同様にまろやかで渋味が少なく、とても素直にお茶の甘味を味わって頂けます。それに加えて紅茶らしい芳ばしい香りとスッキリとキレのあるとても爽やかな口当たりが特徴です。
  鼻に抜けてゆく華やかな香りは心を落ち着かせ、キレのある程よい渋味とコクは紅茶の存在感を感じさせたくれます。ストレートはもちろん、ミルクとの相性も良いのでミルクティーやロイヤルミルクティー(ティーオーレ)にもおすすめです。そして今回のお話にも出てきました「アイスティー」はとても美味しく頂けるので、是非お試し下さい。

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