木々や草花といった植物は生活にとって大切な友人だと思います。日本の風土は四季折々に植物との出会いと風物を醸し出し、街角の緑や庭先、家内の草花は心と体に潤いを与えてくれます。 今月から私達の暮らしの中での植物との関わりについて、私の雑感を綴ってまいりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。三家博子(花咲香)


あふれるような花よりも

 春、其処ここに花が咲き乱れる季節です。あふれるような花の色で飾られた庭を見かけると一瞬ひいてしまいそうになることがあります。過ぎたるは及ばざるがごとしで、色の配分、緑と花のボリュームが重要になってきます。
寒い冬に耐え、まだ新芽を出し切っていない宿根草と常緑のグリーンの間から秋植の球根が花を咲かせます。これからが出番の一年草を少しプラスして、春を楽しむのもひとつの方法です。
最近、流行の銅葉、黒などのカラーリーフに白や黄色を合わせてみました。植物の一年のサイクルに季節を感じながらガーデニングを楽しむ季節になってきました。ここで困るのが店先の春と庭の春の差。
一歩も二歩も先を行く園芸店の花を庭に植えると突然の寒さで花がくたっと首折れしてしまうことがあります。これは生産者が実際よりも早く花を咲かせるため(温室で加温して咲かせた促成栽培の苗)です。
市場、消費者の少しでも早くという要望に応えて季節はどんどんずれていく結果になり、春には初夏の花が店頭に・・・。
本当はいつ咲く花か、元々は何処に自生しているかを尋ねたり、調べたりすることがワンランクアップするガーデニングのこつです。

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