花と緑の随想記 vol.10
年々、厳しさが増すような猛暑も処暑(8月23日)がすぎると暦どおりに、
暑さがやみ、朝夕冷気が増してきました。庭を見回すと夏の暑さに痛めつけられた木々はその葉を落としあちこちに枯れ葉がいっぱい。使い慣れた手箒でさっぱりとお掃除です。ついでに痛んで枯れた枝はハサミで切ってやります。
猛暑がすぎて、人間と同様に植物も息を吹き返したようです。クレマチスが二度目の花を咲かせています。春に花後の剪定を早めにしたおかげです。
これから来る秋、来春のために手当をしておきます。
乾燥や虫害で、少し痛んだ植物に射す日射しは心なしか柔らかくなり、秋の気配がしています。庭の掃除をしながら、秋を探してみました。ありました、あちこちに秋の気配が。彼岸花の仲間のリコリスが突然出現、もう花を咲かせています。
秋咲きの原種のシクラメン・ヘデリフォリウムも花をつけています。これらの球根の花は先ず葉っぱがでる前に花が咲きます。花が終わる頃に葉が出てくるので、突然の開花におどろかされるのでしょう。
そして、実りの秋、赤米が穂を出し、デッキの柱に絡まったブドウにはデラウエアの実が、実をつけたナツメの木にはセンニンソウが絡まって咲いています。
プルーンも今年はたくさん実をつけましたが、熟れて食べ頃になるのを待って、そろそろ明日くらいが食べ頃と思い、翌朝見ると、鳥がお先に失礼とばかりつついて穴を開けています。こうなると勝ち目はないので熟す前に採って、追熟させるしかありません。
美しい花を咲かせた蓮の花托はオブジェのようで隣り合ったジンジャーの花と競り合っています。願わくばこのまま秋に移って欲しいと祈るばかりです。
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