花と緑の随想記 vol.15
とりわけ厳しかった今年の夏でした。人間と同じく植物も夏の名残を少々荒れた姿にとどめています。
我が家の植物もカミキリムシの幼虫が幹に入り込み枯れたものが数本。
枯れた樹を泣く泣く切り倒しました。暑く長かった夏でしたが季節ごとの植物はあちこちで律儀に顔をだしてくれます。
毎年花を咲かせたあとの胞子をススキの株元に播いておくのですが今年も突然、
にょきにょきという感じででてきたナンバンギセル。
ススキの寄生植物です。この季節突然出現するものといえば彼岸花があります。
彼岸花はマンジュシャゲともとも呼ばれ、その属名はリコリスです。
日本から東南アジアにかけて十数種類分布しています。
日本のものは種をつけませんが中国産は実をつけ10日ほど早く花を咲かせます。
今年はやや遅いようですが、彼岸の頃田んぼの畦などで一斉にさくきますが、
園芸的には一斉に開花するというのは貴重な条件なので、そのメカニズムが研究されています。
日本では彼岸花は庭に通常植えませんがヨーロッパなどではよく使われるようです。
日本でもリコリスと呼ばれて彼岸花の仲間がガーデニングに取り入れられています。
庭のバジルやサマーセーボリー、オレガノ、シソの実などこれから収穫です。
バジルペーストや塩漬けドライなどにして料理に使います。