内臓(Internals)



 三葉虫の内部構造については硬化した組織がなかった為、化石としては残りにくくよくわかっていません。

1)消化器系(Digistive System)
三葉虫の消化器官は下図のような構造になっていたと考えられています。  
(青灰色表示の言葉は訳語がないため筆者が訳した用語。)



[三葉虫の消化器系モデル図(上側は背面、下側は腹面)]

  1. 頭鞍を除く頭部には頬腸(Genal Caeca) と呼ばれる消化腺の集合体があり、細い導管で胃と繋がっていました。この導管で分泌液を胃に送っていたようです。
  2. 頭鞍の中には頭鞍と同サイズか、より小さい胃(Stomach) がありました。いくつかの標本にはこの胃を支えていたとみられる筋肉の付着痕が残っています。
  3. 腸管は胸部及び尾板の軸部を直走しており、尾板の終端付近で終わっていました。このあたりに肛門があったようです。
  4. 口は唇(Hypostoma) の後方にあったとおもわれますが、化石では残ってません。口は胃と短い食道で繋がっていました。
2)呼吸器系(Respiratory System)
三葉虫の呼吸器は、付属肢の前副肢(Preepipodite)についていた鰓だったと一般に言われていますが、異論もあります。
3)循環器系(Circukatory System)及び神経系(Nervous System)
これらについては一切わかっていません。