尾板(Pygidium)



 三葉虫のからだの後端をなす尾板(Pygidium)は、尾節(pygidial segment)が数節癒合してできています。この尾板は種によって大小様々な大きさがあるのですが、一般的に尾板の大きい種は胸節の数が少なく、尾板の小さい種は胸節の数が多いことが知られています。(これは、三葉虫の発生と関係があり尾板から胸節が分離する行程が発生の初期に止まるか否かによるようです。)
 尾板の縁には尾板棘(margimal spine)が、尾端の軸部の延長上に尾棘(axial spine)があることがあります。
なお尾板の形態型として以下のタイプがあります。

  1. 少尾型(micropygous):尾板が極度に小さく尾節の数も少ない。
  2. 同尾型(isopygous):尾板が頭とほぼ同じ大きさ。
  3. 大尾型(macropygous):尾板が頭より大きい。
  4. 異尾型(heteropygous):少尾型・同尾型の一種であるが、尾板の幅・形・長さ等が頭部とあきらかにことなるもの。