非常に残念なことに、現在のところ三葉虫の卵とおぼしき化石はみつかっておりません。
卵より孵化した三葉虫がたどる最初の段階。ほぼ円形のからだで、大きさはだいたい1o以下。原尾板(のちに尾板になる部分。)をもたない前原楯体(Anaprotaspid)と、原尾板を生じた後原楯体(Metaprospid)の2段階があります。

前原楯体(Anaprotaspid)[左図]と後原楯体(Metaprospid)[右図]
頭と尾板にはっきりとした区別の生じた段階。この時期に胸節の数が脱皮のたびに増えて行きます。なおこの時期の三葉虫は一般的に下頬形の顔線をもちます。

胸節が、その種できまっている数まで増えた段階。大きさ以外は成体と変わりがありません。(いささか頭が大きめですが。)
皆さんがみている三葉虫の化石はだいたいがこの段階です。