分類:節足動物門(?)アノマロカリス亜門
生存期間;カンブリア紀前期〜中期
主な種:アノマロカリス・カナデンシス [Anomalocaris canadensis]
アノマロカリス・ナトルスティ [A. nathorsti]
ラグガニア・カンブリア [Laggania cambria]
オパビニア・レガリス [Opabinia regaris]
ケリグマケラ・キルケガルディ
Opabinia regaris [右図]とAnomalocaris nathorsti[左図]
奇妙な化石の多産するバージェス頁岩の中でも最も奇妙なものをあげるとしたら、まず最初にあがるのがこのアノマロカリス類でしょう。(なにせ学名の意味自身が「奇妙な海老」(Anomalocaris=anomalo(奇妙な)+caris(エビ)ですから。)
彼らのからだの特徴としては一対しか付属肢のない頭部と、11対の体節からなる胸部をもっていました。以前は付属肢は頭部以外にはないといわれていましたが、最近の化石の記録によると葉状肢(関節がないイボのような形状をした肢)を遊泳用のフラップの下にもっていたようです。
彼らはいずれも強肉食性の動物で、二本の腕状あるいはホース状に変形した付属肢で獲物を捕まえ捕食していたようです。
なお最近、葉状肢をもつことや、口の形状の類似より、アノマロカリス類とカギムシ類(Peripatus類、節足動物に近縁な動物とされ、有爪動物[Onychophora]に分類される。)の系統関係が論議されています。