建材中の化学物質基準値について
I005
ご質問
建材中の化学物質基準値について教えて下さい。
回答
<壁紙の規格>
「生活環境の安全に配慮したインテリア材料に関するガイドライン」壁紙材料協会
項目 |
基準値 |
適用試験項目 |
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モノ塩化ビニル |
0.1ppm以下 |
5.1による。 |
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ホルムアルデヒド |
0.01ppm以下 |
5.2による。 |
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重金属 |
(1)バリウム |
300mg/kg以下 |
5.3による。 |
(2)鉛 |
5mg/kg以下 |
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(3)クロム |
5mg/kg以下 |
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(4)アンチモン |
1mg/kg以下 |
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(5)ひ素 |
0.5mg/kg以下 |
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(6)カドミウム |
1mg/kg以下 |
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(7)水銀 |
0.1mg/kg以下 |
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(8)セレン |
5mg/kg以下 |
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TVOC総揮発性有機化合物 |
300マイクロg/平方m以下 |
適用試験項目 |
内容 |
(5.1) |
粉砕した試験体250rを5mlヘッドスペース型ボトルに取り、2mlのジメチルアセ トアミドを加え、セプタムを用いて密閉する。60℃で2時間コンディショニングした 後、ヘッドスペースの発生ガスをガスクロ装置に直接注入し、キャピラリー法で測定する。(ISO−6401塩化ビニルモノマーの検出法による) |
(5.2) |
1000mlの広口瓶中に再蒸留した蒸留水50mlを入れ、5cm×3cmの試験片50個を 蓋に取り付けて吊るし、40℃で24H放置する。測定方法はアセチルアセトン法によ り生成したDDLを412nm分光光度計で測定する。(EN−12149・ロール状壁装材による) |
(5.3) |
37±2℃の状態で、試験体をその質量の50倍量の0.07mol/l塩酸と混ぜ合わせ、1 分間震盪(pH1.5以上の場合は、2mol/l塩酸でpH1.5以下になるよう調整する)し た後、遮光したまま1時間震盪した後、37±2℃で1時間放置(固形分の分離が必要 な場合は、遠心分離して瀘過する)して試験液とする。測定には基準値の1/10が検 出できる測定機器を用いる。(EN−71−3による) |
<各建材の規格と表示>
合板等のJAS(日本農林規格)におけるホルムアルデヒド放散量による表示(農林水産消費技術センター)
表示区分 |
平均値 |
最大値 |
使用用途の目安 |
F0 |
0.0 mg/L |
0.005 mg/L |
|
F1 |
0.5 mg/L以下 |
0.7 mg/L以下 |
ホルムアルデヒドに関する安全性について特に配慮すべき気密性の高い建築物の内装用 |
F2 |
5.0 mg/L以下 |
7.0 mg/L以下 |
一般の建築物の内装用 |
F3 |
10.0 mg/L以下 |
12.0 mg/L以下 |
気密性があまり高くなく、合板等の使用量がさほど多くなく、内装工事をしてから人が入居するまで3週間以上経過する場合の建築物の内装用 |
(20度のデジケーター内に一定量の試料を24時間放置した際、デシケータ内の蒸留水に吸収された濃度)
<ホルムアルデヒドの室内基準とMDFのJIS規格>
【室内空気の望ましい基準】
ホルムアルデヒド 0.1mg/m3以下(30分平均値)
この数値は、通常の室温 20-25℃で、約0.08ppm
【パーティクルボード等に関する日本工業規格(JIS)】
種 類 |
記号 |
ホルムアルデヒド放出量 |
E0タイプ |
E0 |
0.5 mg/L以下 |
E1タイプ |
E1 |
1.5 mg/L以下 |
E2タイプ |
E2 |
5.0 mg/L以下 |
(20度のデジケーター内に一定量の試料を24時間放置した際、デシケータ内の蒸留水に吸収された濃度)