補修工事と床の接着剤


I019

ご質問

現在、アパート住まいですが、床板が壊れたために、大家さんが床の補修を予定しています。1日で床のクロス(塩ビのようなクロス)の張り替えまで行う予定ですが、その晩から以前のように生活しなければならないために、不安に感じています。こちらから業者さんに接着剤などの条件を出すとしたら、どのような条件を出したら良いのでしょうか。

 

回答

床クロス固定用接着剤ですが、室内空気汚染低減という観点で最も良いのは、ダンマル樹脂・天然ラテックス系などの自然素材系接着剤です。ただし施工性が良くないことと、費用高になるので、化学物質過敏症などで苦しんでおられないのであれば、まずはトルエンやキシレンなどの有機溶剤が含まれない接着剤を選定することだと思います。

例えば、室内空気汚染の代表的な有機溶剤であるトルエンやキシレンなどがほとんど含まれない、湿気硬化型1液ウレタン樹脂系接着剤、合成樹脂エマルジョン系接着剤(アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂など、水を主な希釈剤とした合成樹脂系接着剤)等を使用されてはいかがでしょう。

床のクロスが万が一、塩化ビニル樹脂シートであれば、できるだけ避けたい素材です。天然木、コルク、天然リノリウム、麻のカーペットなどが使用できればベストですが、費用高となります。できればホルムアルデヒドの放散量が少ないF1タイプの合板フローリング、ノンホルムアルデヒド合板を用いたフローリング材が使用できればいいのですが。

ですから、予算などの関係で理想的な建材が選べない場合でも、塩化ビニル樹脂シートと有機溶剤系接着剤の使用は避けるようにお願いして下さい。また、施工後に臭いが気になる場合は、積極的に窓を開けて換気を行って下さい。


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