グラスウールの発がん性


C002

ご質問

ハウスメーカーの営業の方に、「グラスルールの発がん性についてご存知ですか?」と尋ねたところ、「まったく発がん性はありません」との回答をいただきました。ハウスメーカーの回答が正しいのでしょうか?

 

回答

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)による発がん性分類では、これまでグラスウールはグループ2Bに分類されていましたが、20011024日付プレスリリースの中で、人工合成繊維に対する分類の変更が発表されました。新しい分類は次の通りで、断熱材として使用されるグラスウールはグループ3に分類されました。

人工ガラス繊維の発がん性分類(20011024日付IARCプレスリリース)

 

グループ2B:人に対して発がん性のある可能性がある

(生体蓄積性の高い材料)

セラミック繊維(高炉などの高温環境下で使用される断熱材)

グラスウール(断熱材用途以外のある特別な用途のグラスウール)

 

グループ3:人に対する発がん性については分類できない

(一般に使用される人工ガラス繊維)

断熱材用途のグラスウール

ロックウール

スラグウール

連続ガラス繊維(主に繊維強化プラスチックス)

 

IARCの発がん性分類>

 1 :人に対して発がん性がある。

 2A:人に対して恐らく発がん性がある。

 2B:人に対して発がん性のある可能性がある。

 3 :人に対する発がん性については分類できない。

 4 :人に対して恐らく発がん性がない。

 

*アスベストはグループ1に分類されています。


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