飛散した体温計の水銀の処理方法


C019

ご質問

不注意で体温計を割ってしまい、水銀をカーペットに少しこぼしてしまいました。水銀は掃除機で吸い取ったのですが、これは適切な方法なのでしょうか。尚、水銀には直には触れていません。また、換気は行ったのですが、今後気をつけることは何でしょうか。

 

回答

体温計を割って飛び散った水銀は、日数の経過とともに蒸発してなくなります。しかし、蒸発した水銀を吸い込むと毒性を発現することがありますので、もし、頭痛、痙攣、気管支の刺激、嘔吐、下痢、発熱、悪寒、皮膚の発疹などがあれば、すぐに医師の診察を受けねばなりません。

こぼれた後、すぐに掃除機で吸い取って処理されたのであれば、蒸発した水銀を吸い込んだということは、ほとんどないと思われます。ただし、掃除機で吸い取った場合、掃除機内で散った水銀が排気口から排気されて空気中に飛散する可能性がないとは言えませんので、掃除機で吸い取る方法は適切な方法ではありません。部屋の換気については、水銀は空気より重たいので、床面に沿って換気を行うよう、扉や窓を開けることが大切です。

一般に適切な処置は、体温計を割って水銀が飛散したときには、部屋の換気を良くして直接手で触れないようにし、紙などですくいとってポリ袋(二重にする)に入れ、乾電池といっしょに有害ごみの日に出すように処理することです。注意しなければならないのは、金属容器に入れると、金属と反応して金属容器を侵すことがありますので、金属以外の容器に入れて処理しなければなりません。

今後の注意点ですが、カーペットの中に水銀が残っていないかどうか、再度確認して下さい。そして残っているようであれば、上記の方法で処理して下さい。また、換気は床面に沿って行って下さい。


Q&A集へ

「住まいの科学情報センター」のメインサイトへ