カーペットにこぼした灯油


C021

ご質問

車のカーペットに灯油をびしょびしょになるくらいこぼしてしまい、衣料用洗剤で洗ったのですが、臭いがまだ落ちません。灯油中の有機溶剤には有害なものが含まれているようですが、このまま使用しても大丈夫でしょうか。また、引火の危険はないでしょうか。

 

回答

衣料用洗剤で洗ったとのことですが、臭いが残っているということは、灯油の揮発成分がカーペットの繊維中にまだ残っていると考えられます。

お体への有害性に関しては、濃度が予測できないので正確にはお答えできませんが、車を運転していてカーペットの臭いで気分が悪くならない、あるいはたいして臭いが気にならないようであれば、心配されなくてもよいと思います。しかし、気分が悪くなる、あるいは臭いが気になるのであれば、日干しにして繊維中にまで浸透している灯油の揮発成分を十分に揮発させ、臭いがなくなってから使用されることをお薦めいたします。

また、引火の危険性に関しては、衣料用洗剤でよく洗っているのであれば、通常の場合と大きくは変わらないと思います。もちろん臭いが残っている分、灯油の揮発成分が残っていますが、引火の危険性が通常の場合よりも大きくなるほどではないと思われます。

引火を考える場合、火に接触して引火する、温度が上がって自然発火する、の2つのケースを考えますが、火に接触して引火するケースでは、一般のカーペットであれば、灯油がなくても引火します。温度が上がって自然発火するケースでは、夏場でも車内が100度を超えることはないと思われますので、その範囲内であれば、自然発火の危険性が大きくなることはないと思われます。


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