欧州委員会によるベルギーダイオキシン汚染の予備調査結果
1999年6月21日
CSN #067
Dioxin-Lメーリングリストから入手した、ベルギーダイオキシン汚染に関する情報を紹介します。欧州委員会による予備調査結果報告の内容です。
<情報元>
欧州委員会スポークスマンのサービス(プレスリリース速報)
ブリュッセル、1999年6月16日
Document Number: IP/99/399
http://europa.eu.int/rapid/start/cgi/guesten.ksh?p_action.gettxt=gt&doc=IP/99/399|0|RAPID&lg=EN
<概要>
ベルギーダイオキシン汚染の汚染源はまだ明確になっていません。飼料製造に用いる油脂の汚染がどのようにして発生したかについて、いくつかの仮定があるようです。
以下は、6月第2周にベルギーでEU検査官が行った予備調査報告書の概要です。
また、今回の汚染対象食品群の汚染レベル分析に関する、欧州委員会と外部科学者専門家グループの方針が報告されていますので、その概要を以下に示します。ベルギー政府は、これまでの欧州委員会との議論の中で、欧州委員会はベルギーに対して費用がかかり、結果が出るまで4週間かかるようなダイオキシン試験法を用いるよう要望してきた。しかしベルギー政府は、PCBsは全てのダイオキシン汚染食品に存在するため、24時間で結果が出るような費用のかからない PCBs試験法を用いたいと説明してきた。
PCBsが脂肪1g当たり 200 ng以内の検出濃度であれば、PCBs分析のみで十分であるが、それ以上検出されれば、その試料はダイオキシン類もさらにを分析すべきである。
ダイオキシン類の分析は高コストで多くの時間を必要とし、早くて約1週間かかる。またダイオキシン類分析が十分に行える専門の実験室がない。
PCBs分析は2日以内で行え、ダイオキシン分析よりも低コストである。追跡調査の目的で使用制限されている食物が大量にある現在の状況において、そのようなスクリーニング方法は食物汚染状況を短時間に概算可能であり、素早く汚染された食品を識別することが可能である。