CSN #005

NMSNBCの記事の紹介

1999年 2月12日
「女性用衛生用品であるダンポンのおけるダイオキシン問題」 http://www.msnbc.com/news/240155.asp

ダイオキシンに暴露した赤毛ざるの79%が子宮内膜症に なったとの研究報告もあり、生理用品中のダイオキシンは 重要な問題である。 タンポンや生理用ナプキンに含有している木材パルプや 合成繊維を漂白するために塩素系化合物が用いられており、 その中からダイオキシンが発生する。

「子宮内膜症とダイオキシンに関するHP」
http://www.frontiernet.net/~ruthb


CSN #002

海の哺乳動物の肝臓に存在する有機スズに関する研究報告

「北大西洋とアジアの太平洋沿岸の海の哺乳動物における有機スズ汚染」
Environmental Science and Technology, 1998年1月15日 p193.

要約
環境ホルモン物質の疑いがあるトリブチルスズ、ジブチルスズ、 モノブチルスズといった物質が、世界中から集めた海の哺乳動物の 肝臓から検出した。高濃度の汚染は太平洋沿岸に住む哺乳動物 から検出され、沖合の(公海または外洋)の哺乳動物では低かった。

しかし、公海において有機スズが検出されたことは、有機スズ汚染が 公海上まで拡大していることを意味している。また、非常に高い値 の有機スズが、太平洋岸の先進工業国の哺乳動物で検出された。 先進工業国における有機スズのレベルは、それを使用している 船底塗料などの製品需要のが増加によりさらに増加すると思われる。


CSN #010

化学工場における2000年問題

化学安全協会(CSB)は、化学工場における2000問題に関する600KBの報告書の要約文を発表した。 CSBは、2000年問題によって化学事故の可能性が増すと考えている。

1999年6月に、我々はEPAから「最悪のシナリオ」に関する情報を入手すべきである。しかしEPAは、この情報をごく一部しか公表しないだろう。 

記事と報告書の全文は、以下のアドレスからダウンロードできます。 http://www.mapcruzin.com/scruztri/docs/cep02257.htm


CSN #009

アジアにおける難分解性有機化合物

ネパールのJuggle Bhurtelさんからのお願い

最近、グリーンピース・インターナショナルは、「毒物遺産と汚染された未来:アジアにおける難分解性有機化合物(POPs)」という題目のレポートを出版した。

バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン、タイ、およびベトナムにおける有害化学物質に関するグリーンピースの調査によると、開発途上国では高濃度の有害物質が残留し、無差別に使用されている。また我々一般市民はそのことを知らないでいるのだと……。また、ネパールには、廃止された難分解性有機化合物系殺虫剤が、非常に危険な状態で100箇所以上の場所に保存されていると報告した。

特に、USAID(United States Agency for International Development)は、これまで我々の国に多量の殺虫剤を散布してきたことに対して無関心である。USAIDは、ネパールにこれらの有害物質の輸出を続けている(他の開発途上国も同じだろう)。しかしアメリカ政府でさえ、アメリカでの有害物質の使用を禁止している。

彼らは我々の国をごみ捨て場にしているようだ。我々は施設をもっていないし、安全に化学物質を処分する専門的知識がない。そのため、有害物質による汚染を元にすことはUSAID(及びそれらの物質をまき散らした組織)の道義的責任だと私は思う。それらの有害物質の保存区域は、住宅地、および学校から100m程離れたところにある。今、国は、これ以上環境汚染による被害を広げないように、どのようにしてこれらの有害物質をなくすかという大きな問題に直面している。

我々は不完全燃焼によってダイオキシンや他の有害物質( PICs )が発生するので焼却することができないことについてよく理解している。 (幸運なことに、セメント製の窯が少しあるだけで、我々の国はごみ焼却炉を持っていない。)有害物質を埋めることは、漏出が心配されるため安全な方策ではない。(もし政府がそれらの有害物質を埋めようとするならば、その区域の影響で、牛やシカが災害にあったと報告します。)

これらのことは、我々にとって非常に大きな問題です、また我々の国がどのようにしてこの問題を解決するのかわかりません。私はこの問題について議論したいと思っています。ご意見宜しくお願いします。Juggle Bhurtel


CSN #012

アメリカの有害物質最小リスク濃度一覧表

アメリカ毒物疾病登録機関(ATSDR)による、有害物質最小リスク濃度一覧表が以下のURLに掲載されています。ダイオキシンは、1日体重1kgあたり1ピコグラム(1pg-TEQ/kg/day)である。アメリカ人の平均曝露量は、この濃度より3〜6倍高い。
http://atsdr1.atsdr.cdc.gov:8080/mrls.html


CSN #018

カナダ環境庁によるダイオキシン類、ヘキサクロロベンゼンの1999年報告書

1999年1月に公表された報告書で、全文がアップロードされています。全文は、以下のサイトから入手できるが、PDFファイル形式となっており、Adobe Acrobat Reader3.0が必要です。

このファイルには、表やカラーのグラフを用いて、都市ごみ焼却施設、住宅廃木材の焼却、鉄工業・パルプ・製紙業・鉄鋼業の工場、交通機関による排ガス(燃料の燃焼によるもの)、汚泥、他の発生源から排出されるダイオキシン類やヘキサクロロベンゼンについての調査報告書です。

カナダのダイオキシン類、ヘキサクロロベンゼンの排出源別や各州別の環境中への放出データが公表されています。1999年度の排出量が様々な対策の末、約380gTEQ/年になるそうです。特にパルプ製紙工業からの排出量削減効果が大きいとされています

以下のサイトから入手できます。
http://www.ec.gc.ca/dioxin/download/dioxin_e.pdf
全文84ページの膨大な報告書です。

また、Adobe Acrobat Reader3.0を持っていない方は、下記のサイトでAdobe Acrobat Reader3.0をダウンロードしてください。
http://www.adobe.co.jp/product/acrobat/readstep.html

日本政府が1999年3月19日に発表した90%削減5カ年計画は素晴らしいと思いますが、まだまだ現実は欧米各国より遅れているのだと知らされます。日本政府は1997年で約5,400gと概算し、2002年に約800gにするとのことですが、現在の排出量は、国土面積及び人口密度を考えると、私達の健康への影響が大きく心配されます。

私たち一般市民も含めて、産官学一体となったさらなる努力が必要だと思います。また日本政府に対して、カナダ環境庁にような年度毎の全国規模の汚染調査実施とデータ公開をお願いしたいと思います


「住まいの科学情報センター」のメインサイトへ