室内化学物質空気汚染調査研究委員会
日本建築学会が、産官学共同で室内化学物質汚染解明のための研究開発プロジェクトを発足しました。最近の住宅は省エネルギーの観点から、高気密高断熱化が進んでいます。そのため換気が十分でない場合、室内空気汚染が大きな問題になります。
室内空気汚染における最近の問題は、ホルムアルデヒド、VOC(揮発性有機化合物)などによる化学物質汚染が非常に大きなウエイトを占めます。このような化学物質汚染は、アレルギー疾患や化学物質過敏症を引き起こす重要な原因とされています。
しかし、室内空気汚染原因の解明が十分に行われていないため、建材などから揮発する化学物質による過敏症患者が増大しています。
今回のプロジェクトは、室内空気汚染の現実的被害をなくすために行われると委員会の方から聞きました。そのための居住環境の実態調査、人体に対する汚染調査と医学的影響の解明、化学物質抑制対策手法の開発、設計・施工者のための汚染防止対策総合評価システム開発などが行われます。化学、医学、社会科学分野の研究者も含んだ産官学の共同研究です。
室内空気汚染問題に対して「建物としてあるべき姿」の研究だと思われます。この研究によって、本当に健康的で住み良い居住環境が実現できるよう期待したいと思います。
下記アドレスに、プロジェクトの概要説明がありますのでご参照下さい。プロジェクトに関する質問は、このアドレスから事務局に問い合わせることができます。
「室内化学物質空気汚染の解明と健康・衛生居住環境の開発」
http://news-sv.aij.or.jp/iapoc/IAPOC.htm
<参考>
プロジェクトで行われる5つの研究内容を下記に紹介しますのでご参照下さい。