B19
日弁連は政治活動を止めよ

 10月23日の朝日新聞は、「保岡元法相のパーティー券 日弁連76万円分購入」という見出しで、次のように報じていました。

 「日本弁護士連合会が自民党代議士の保岡興治氏の政治資金パーティーの券を買っていたことがわかり、大阪の弁護士グループが22日、『会員には広範な思想、信条があるのに、このような政治家の支援は許されない』として、事実関係を質問する書面を送った。日弁連は同日夕、『今後は見直す方向で検討している』と表明した」

 確かに日弁連が特定政治家のパーティー券を購入するのは間違いだと思います。会員の中には民主党支持者も共産党支持者もいるのですから、批判されるのは当然です。

 しかし、それならば日弁連がしているその他の政治活動も批判されるべきだと思います。日弁連のホームページを見ると、日弁連は無数の会長声明や、意見書を発表して政治問題に意見を表明していますが、どの問題ひとつをとってみても、弁護士の中には「広範な思想、信条」がある訳で、決して全員の意見が一致しているわけではないと思います。例えば日弁連の会長声明は、小泉首相の靖国神社参拝を批判していますが、弁護士の中にはこれを支持する弁護士だっているはずです。会長が声明を発表して小泉首相を批判することは、「会員の広範な思想、信条」の存在を無視するものだと思います。

 自民党の政治家を支援するのがいけないのなら、反対に自民党の政治家を批判する行為も批判されなければなりません。日弁連が政治問題に意見を表明することについては、その正当性も、必要性もないと思います。

平成13年10月23日   ご意見・ご感想は   メールはこちらへ     トップへ戻る      目次へ