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8月15日に韓国が記念式典(光復節)を行う不思議 (歴史認識に関して頭の中を整理すべきは韓国人の方)


 8月15日の読売新聞は、「『責任と誠意ある措置を』 朴大統領 慰安婦問題 解決策促すむと言う見出しで、次のように報じていました。
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 【ソウル=門間順平】韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は
15日、ソウルで開かれた日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説し、日本に対して過去を直視する勇気と、相手の痛みを気遣う姿勢がなければ、未来へ進む信頼を積み上げるのは困難だ」と述べ、歴史問題の解決を訴えた=写真、ロイター=。
 朴大統領は演説で、日本を「東アジアの平和と繁栄をともに築いていく重要な隣国」とし、「大多数の日本国民は、両国が東アジアの平和と繁栄をともに築くことを願っていると信じる」と強調した。
 一方で、「政治が国民の気持ちをくまず、
過去に戻れば、未来を見ることはできない。(日本の)政治家は傷を癒やす勇気とリーダーシップを見せなければならない」と述べ、閣僚の靖国神社参拝や、いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる発言をけん制した。大統領はまた、「今も苦痛と傷を抱えて暮らす人の痛みを癒やすよう、責任と誠意のある措置を期待する」と指摘、慰安婦問題の解決策を示すよう促した。
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 また、8月19日の産経新聞には、「【日の蔭りの中で】京都大学教授・佐伯啓思 事実隠す終戦『記念日』」と言う下記の記事がありました。
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 8月15日は「終戦の日」であった。「終戦記念日」とも呼ばれる。しかしいったい何を「記念」しているのであろうか。・・・
(中略)

 言うまでもなく、戦争が正式に一応終息するのは、9月2日の降伏調印であり、アメリカなどもこの日を戦争終結の日としているようである。もっと国際法的形式にしたがっていえば、本当の戦争終結(それも自由主義諸国との間で)は、1952(昭和27)年の4月28日のサンフランシスコ講和条約によって、ということになろう。

 そこまで形式にこだわる必要はない、というとすれば、それは決定的に大事なことを見落としたことになる。すなわち、1945年の9月2日から52年4月28日までは日本は主権を奪われた被占領国家であった、という厳然たる事実である。
(以下略)
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 8月15日は、昭和20年8月15日に昭和天皇の「戦争終結の詔書」が放送され日本の敗戦が決した日にあわせて、毎年全国戦没者追悼式が行われる日です。
 しかし、佐伯教授も言っているように諸外国では日本の降伏文書調印の9月2日を戦争終結の日としている国が多いようですが、最近では9月2日に記念行事を行っているというニュースを耳にすることはありません。

 この中で韓国は毎年8月15日に、「光復節」と称する記念行事を行っていますが、
8月15日に韓国で何か記念すべき出来事があったのでしょうか。何もありません。1945年8月15日、日本統治下の韓国(朝鮮)は何事もなく平穏でした。

 言うまでもなく、日本と韓国との間に日韓戦争があったわけではありません。韓国は第2次世界大戦の交戦当事国ではありません。韓国が日本の統治下に置かれたのは、直接的には日露戦争の結果です。第2次世界大戦と日本の朝鮮統治は何の関係もありません。

 それにもかかわらず、また他の戦勝国が近年ほとんど対日戦勝記念行事をしていないにもかかわらず、
毎年8月15日にあわせて盛大に「光復節」行事を行っているのは奇異と言うほかはありません。

 韓国人は自国の勝利を祝うのではなく、単に他国である日本の敗戦を祝っているのです。毎年そのような歪んだ記念行事を行っているうちに、自国が第2次世界大戦の交戦当事国でないことを忘れ、
自国が交戦当事国・戦勝国であるかのごとき錯覚(妄想)を抱くようになったのです。
 そうでなければ、8月15日に大統領がこのような“過去云々”の演説をする理由が考えられません。歴史認識に関して頭の中を整理すべきは韓国人の方です。

平成25年8月19日   ご意見ご感想は こちらへ   トップへ戻る    目次へ