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テロリストを「モロッコ系フランス人」と報じる日本のマスコミは、なぜ日本国籍を取得した元韓国人を「韓国系日本人」と報じないのか


 9月19日のNHKのテレビニュースは、「仏同時テロ 国際手配の男を逮捕」と言うタイトルで、次のように報じていました。
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NHK ニュース詳細
3月19日 4時44分

仏同時テロ 国際手配の男を逮捕

 フランスのパリで去年11月に起きた同時テロ事件で、ベルギーの捜査当局は事件に関わったとして、国際手配していたベルギー生まれのサラ・アブデスラム容疑者を18日、ベルギーの首都ブリュッセルで逮捕しました。

 ベルギーのミシェル首相とフランスのオランド大統領は18日、記者会見し、サラ・アブデスラム容疑者(26)を逮捕したことを明らかにしました。
 アブデスラム容疑者はベルギー生まれ
モロッコ系フランス人で、同時テロ事件の犯行に使用された車をベルギー国内で借りるなどテロの準備に関わった疑いなどが持たれています。

 会見で、ミシェル首相は「テロとの闘いで極めて重要な成果を上げた」と述べ、同時テロ事件の捜査で大きな進展があったと強調しました。そのうえで、同時テロ事件のあと、およそ100か所で家宅捜索を行い、合わせて58人を逮捕したことも明らかにしました。
捜査当局によりますと18日午後、ブリュッセル市内のアパートを捜索したところ、アブデスラム容疑者を発見し、逮捕したということで、アブデスラム容疑者はこの際、足にけがをしたということです。

 アブデスラム容疑者は兄が同時テロ事件の実行犯の1人で、さらに去年11月、警察との銃撃戦で死亡したテロ事件の首謀者とみられる
モロッコ系ベルギー人、アブデルアミド・アバウード容疑者とも以前から関わりがあったとみられています。
 ベルギーの捜査当局によりますと、アブデスラム容疑者はパリの同時テロ事件の翌日、フランス北部を車で移動中に、警察の検問を受けましたが、そのまま通過していました。その後、ブリュッセルに向かったとの情報があったことから、ベルギーの捜査当局は国内に潜伏している可能性があるとして、フランスの捜査当局とともに各地で家宅捜索を行うなどして行方を追っていました。

 同時テロ事件の実行犯らはすでに死亡しており、捜査当局ではアブデスラム容疑者の取り調べを行い、事件の背景や、テロを行ったグループの解明を目指すことにしています。
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 フランスでは非白人系の国民が多数存在しますが、
フランス国籍の国民であっても、モロッコ系である事を隠していません。

 
アメリカでも大統領選挙の候補者選びのニュースでは、「ヒスパニック系」とか、「黒人」とか、人種や民族に関わる区別が当然のように行われて論じられています。

 事件の報道に当たって、国籍が同じフランスだから、あるいはアメリカだからと言って〇〇系という言葉を忌避する雰囲気は全くありません。国籍はあくまで法的な区別であって、国籍が同じであれば、人種や民族による違いは全くないはずだとか、無いこととして議論するというのは、
現実を無視した暴論に過ぎません。

 一方わが国にも
元韓国人・朝鮮人で日本国籍を取得した者や、それらの子孫で日本国籍を取得したものが少なからず存在します。しかるにわが国ではいかなる事件・事故の時でも、あるいは政治・経済、選挙の報道に際しても、これらの日本国籍者の旧国籍民族系は明らかにされることがなく、韓国系日本人」という言葉さえありません。いったん日本国籍を取得したコリアンに対しては、旧国籍は徹底的に隠されて、それを明らかにしようものなら「不当な差別」という非難が浴びせられます。

 それどころか
日本国籍ではない韓国籍・朝鮮籍の在日居留民に対しても、何か事件・事故が起きても彼等の日本式の偽名だけが報じられて、彼等の本名国籍民族系が明らかにされないことが多くなっています。なぜNHK始め日本のマスコミは真実を報道しないのでしょうか。
 在日韓国・朝鮮人は「民団」、「総連」という組織を通じて、
本国政府と緊密な関係を維持しているわけですから、彼等が外国籍である事は当然日本国民が知っていなければならないことです。また彼等は日本に帰化した後も組織の構成員でいることができますから、例え帰化したとしても彼等の旧国籍を知ることは必要です。

 在日韓国・朝鮮系の人たちは彼等の同胞が事件や事故を起こした時に、本名や国籍、民族系が報じられることを嫌います。しかし一方で、同胞が何か誇らしいことをした時には、それらが知られることを忌避しません。例えば“在日コリアン”のスポーツ選手の中にはずっと日本式の偽名を使い、日本人を偽装して生きてきたにも関わらず、スポーツで脚光を浴びるようになったとたんに、実は“在日”だったと明らかにするものが居ます。
 また、同じように永年日本式の偽名を使い韓国人である事を隠して生活していた人が、もしノーベル賞を受賞したら、本人と同胞達は果たして韓国人である事を隠して報じられることを望むでしょうか。決してそんなことはないと思います。声を大にして韓国人、韓国系である事を宣言し、韓国・日本のマスコミも大きく報じると思います。

 そうしたことが当然のように繰り返されれば、やがて
在日韓国・朝鮮人には悪人はいない、善人のみ存在するという虚偽が流布されるのと同じ結果になってしまいます。
 事件・事故に際して、当事者の本名や国籍、旧国籍、民族系を報じない報道は
真実の報道とは言えないと思います。

 事件・事故と国籍・民族がどのような関係があるのかあるいは無いのかは、正確な事実関係を知った上で視聴者(読者)各人が判断することです。いかなる事件・事故に於いても国籍、旧国籍、民族系は無関係であるという、
現実を無視した前提を報道する側が押しつけるべきではありません。

平成28年3月21日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ