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金大中大統領の立場

 金大統領が訪日し国会で演説をしました。その中で25年前の自分がKCIA(韓国中央情報部)に拉致された事件に触れて、「私の命と安全を守って下さるため、長い期間にわたって努力を惜しまれなかった、日本国民と言論、日本政府のご恩を決して忘れることができません」と言っています。
 金大中氏が韓国の大統領として訪日して語る言葉としては、これだけでは不十分であると思います。韓国政府の最高責任者として、韓国の政府機関が日本の主権を侵して、拉致行為に及んだことに対しては、当然謝罪の言葉があってしかるべきです。前政権を軍事独裁と非難することは勝手ですが、それによって、政権を引き継いだ金大統領が日本に対して免責されることにはならないのです。

平成10年10月10日     ご意見・ご感想は   こちらへ     トップへ戻る     D目次へ