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急性白血病の韓国人女児が日本に助けて貰ったことを“日韓協力”と言い、韓国にとって日韓関係修復の絶好の機会(チャンス)だと言っている韓国人の思考回路
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急性白血病の韓国人女児、インドから日本人向け臨時便で帰国…菅長官「日韓
協力の良い例」
2020.05.08 07:46 読売
 【ソウル=建石剛】インド滞在中に急性白血病を発症し、新型コロナウイルスの影響で帰国できずにいた韓国人女児(5)が、日本政府の
協力で5日に帰国した。「元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」問題などで日韓関係が冷え込む中、韓国メディアは「(韓国の)こどもの日の奇跡」と大きく報じている。

 韓国外交省などによると、女児は2日にインドの病院で急性白血病と診断された。インドは国際線の運航を停止しており、治療のために出国できなかった。在インド韓国大使館が
各国に帰国支援を要請したところ、日本大使館が4日の羽田空港行きの日本人向けの臨時便に女児と家族の座席を用意した。

 日本側は
ビザ発給や検疫免除でも協力し、女児は5日に成田空港を出発して仁川インチョン空港に無事に到着した。

 新型コロナウイルスへの対応を巡り、
日韓両国はアフリカなどで孤立した両国民を互いのチャーター機に同乗させるなど協力している。韓国内では「最悪に落ち込んだ韓日関係が改善される絶好の機会が生まれた」(韓国紙・中央日報社説)との声も上がっている。

 菅官房長官は7日の記者会見で、韓国人女児の本国帰国について「人道的観点から日本航空の協力で実現したもので、日韓の関係者の努力に感謝したい。
韓国側から深い感謝の意が表明されており、日韓協力の良い例になった」と述べた。
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 菅官房長官の言葉で、「韓国側から
深い感謝の意が表明されており」とありますが、具体的な言葉は何も報じられていません。
 この点について、翌日の読売新聞は下記の通り報じています。
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韓国人女児の帰国、協力した日本政府に韓国外相から礼状
2020/05/08 18:28 読売
新型コロナ

 茂木外相は8日の記者会見で、急性白血病の韓国人女児が日本政府の
協力でインドから帰国したことに対し、韓国の康京和カンギョンファ外相から礼状が届いたことを明らかにした。

 礼状は7日に届き、
「厳しい状況の中で、日韓協力を象徴するような良い案件だ」謝意が示されていたという。茂木氏は「日韓協力の観点から良い協力になった」と述べた。
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 「『厳しい状況の中で、日韓協力を象徴するような
良い案件だ』と謝意が示されていた」と茂木外相は言っていますが、この言葉は「半分人ごとのような評価」を述べただけで、とてもではないが、「謝意の表明」にはなっていません。この簡単な言葉を“謝意”とするのは、茂木外相の“誤解”です。
 カンギョンファ外相は、後日国内で“謝意”と批判されないように細心の注意をして発言しているはずです。それをこちらの方から
「謝意」と認めてしまっては、勝負になりません。

 また、
「協力」とは、双方が力を合わせて目的を達成し、利益を分かち合うことです。日韓両国間では、今回の一連の新型コロナウィルス対応に於いては、相互にチャーター便を融通し合っているケースがあるようですが、今回の事例だけを取り上げるなら、日本が一方的に支援して(力を貸して)、韓国が利益を得たものであり、これは日韓の“協力”例では無く、日本による韓国“支援”の事例です。

 韓国外交省も「各国に帰国
支援を要請した」と言っています。韓国人は他意が有って日本の支援を受ける時は、「支援」と言わず「協力」と言い、立場が反対の時は(余り実例はありませんが)「協力」とは言わず、「支援」というのです。
 日本の
“支援”を“支援”と思わず(言わず)“協力”と言い換え政治的に利用しようと言う思惑から大騒ぎをする国は、本来支援するには値しませんが、やったことが“支援”である事は間違いありませんから、今回のようなケースでは日本人は“協力”という言葉を使うべきではありません。

 韓国紙は今回の事態を「最悪に落ち込んだ
韓日関係が改善される絶好の機会が生まれた」と、歓迎し、期待しているようですが、日韓関係が最悪に落ち込んだことについては、当然のことながら深刻な理由・原因があります。

 
“徴用工判決”、“レーダー照射”、“慰安婦合意破棄”・・・、その原因・責任のすべては韓国側にあります。その原因が除去されない限り、この一件だけで日韓が関係修復に向かうことを期待するのは虫が良すぎます。助けた方ならまだしも、助けて貰っておいて、何が“絶好の機会”だと言うのでしょうか。韓国人の思考回路には、あきれて物が言えません。

 これには原因があります。信じられないことですが、彼らには自分たちは日本人に“愛されている”という、とんでもない“思い込み・誤解”があるのです。嫌われているなんて想像も出来ないというところです。もちろんマスコミ報道で“嫌韓”現象などは報じられていますが、それは一部の“右翼”だけであり、若者の韓流ブームを見て分かるとおり、多くの一般日本人は韓国人を愛して止まないと、信じているのです。韓国メディアの情報操作により、願望がいつの間にか確信に変わってしまっているのです。

 韓国がこれをきっかけに“改心”しようというなら話は別ですが、そのつもりがあるようには見えません。

 日本側の担当閣僚が、安易に
“謝意”、“協力”などと、韓国側の期待に添った発言をしていますが、日本側が善意で応えて、彼らが“恩を仇で返す”というのが、今までの日韓関係の常態でした。同じ過ちを繰り返してはなりません。

令和2年5月11日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ