D55
韓国人に誤解を与える天皇陛下のリップサービス

 12月23日の天皇誕生日の日に、朝日新聞は、「天皇陛下、W杯で韓国との交流に期待 きょう68歳」、「桓武天皇の生母、百済王の子孫と続日本紀に」と言う見出しで、次のように報じていました。

 「W杯の共同開催国、韓国に対する関心や思いを問われ、陛下は、・・・『私自身としては、桓武(かんむ)天皇の生母が百済の武寧王(ぶねいおう)の子孫であると続日本紀(しょくにほんぎ)に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています』と語った」

 そして、あくる日の朝日新聞は、「天皇陛下の『韓国とゆかり』発言、韓国各紙が1面掲載」と言う見出しで、次のように報じていました。

 「東亜日報など韓国各紙の24日付早版は、『桓武(かんむ)天皇の生母が百済の武寧王(ぶねいおう)の子孫であると続日本紀(しょくにほんぎ)に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています』との天皇陛下の発言を1面に掲載した。『韓(朝鮮)半島との血縁を天皇自ら初めて発言した』と紹介している」

 「・・・W杯を前に『韓国人に送った友好メッセージ』などと好意的に伝えた」

 「ほとんどの韓国紙が天皇の顔写真入りで1面に記事を据えた。東亜日報は東京発で『皇室が百済と密接な関係にあるのは日本の歴史書にも記録されてはいる。しかし、これを公に言及することはタブー視されてきた』と報じた」


 1200年前の天皇の生母が誰であったかなどと言うことは、現代の両国関係とは何の関係もないというのが我々の常識ですが、彼らにはそういう常識はありません。豊臣秀吉の「侵略」をいまだに反芻し続けている国民ですから、天皇陛下のお言葉を特別に意味のあるものと受け取り、これをきっかけに日本に対する思い入れがさらに高揚し、干渉やストーカー行為がエスカレートする恐れがあります。「日本と韓国は親戚だ」などと言い出しかねません。今回の発言は当然宮内庁も関わっていることだと思いますが、われわれの常識が通用しない韓国人に、このようなリップサービスは大変危険であると思います。

平成13年12月24日   ご意見・ご感想は   こちらへ     トップへ戻る      目次へ