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中身のない“不正”報道は、“形式”だけで「実態」が無い証拠 −報じられて困るのは役所の方、読者に「知らせない権利」を行使する読賣新聞−

 2月23日の読賣新聞は、「豊田織機に是正命令 国交省 機械用 型式3機種取り消しへ」と言う見出しで次の様に報じていました。
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豊田織機に是正命令 国交省 機械用 型式3機種取り消しへ
2024/02/23 05:00 読売

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 豊田自動織機によるエンジン性能試験の
不正で、国土交通省は22日、道路運送車両法に基づき、同社に再発防止を求める是正命令を出した。産業機械用エンジン3機種については特に悪質な不正があったとして、量産に必要な「型式指定」を取り消す方針を決めた。

 国交省は先月29日に豊田織機から
不正の報告を受け、豊田織機と、同社から自動車用エンジンの供給を受けるトヨタ自動車と日野自動車の計3社に対する立ち入り検査を今月13日まで実施。トヨタと日野の不正への関与は確認されなかった。

 国交省は豊田織機への
是正命令書で、▽経営幹部の責任の明確化▽開発スケジュールの抜本的見直し▽コンプライアンスや技術者倫理に関する教育制度の導入――などを含む再発防止策を1か月以内に提出するよう求めた。命令書を受け取った伊藤浩一社長は、報道各社の取材に「 真摯しんし に受け止め、真面目に地道にやっていきたい。私がリーダーシップをとり、再発防止に取り組む」と語った。

 一方、型式指定の取り消し対象は、測定データの
改ざんなどがあったフォークリフト用2機種(2009、14年認証)と、試験での不正に加えて排ガス性能の基準不適合も確認された建設機械用1機種(20年認証)。このうち建設機械用を使った油圧ショベル1831台(22年2月〜23年9月製造)について、日立建機は22日、オフロード法に基づき、リコールにあたる「改善措置」を環境省などに届け出た。

 取り消しへの意見を聞く「聴聞」手続きは今月29日に実施されるが、豊田織機は反論などの意見陳述をしない方針。自動車用3機種の
不正については、国交省は悪質性が高くないとして取り消しを見送った。

84社に調査指示

 「型式指定」を巡る
不正が相次いだことを受け、国土交通省は22日、型式指定を取得している自動車や装置のメーカーなど84社に対し、不正の有無を調査して4月末までに報告するよう指示したと明らかにした。

 今年に入って
是正命令を出したダイハツ工業と豊田自動織機は除いた。不正が確認されれば、道路運送車両法に基づく行政処分などを検討する。

 また、国交省は3月以降、有識者による検討会を設置し、型式指定を巡る
不正の未然防止や早期発見に向けた制度改正を進める。
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 ダイハツから始まったトヨタグループの
“不正”騒動は、今なお、世界のトヨタ車の輸出先であるどこの国からも何の反応もありません。これは注目すべき事ですが、なぜか日本では誰も注目していません。否定的な反応がゼロだという事は注目すべきです。

 否定的な反応がゼロだという事は、
何も心配することはない、大騒ぎすることは無いと言う事を誰もが理解しているという事でしょう。

 記事には
「不正」と言う言葉が9ヶ所ありますが、いずれにも具体的な中身の説明全くありません。
 新聞記者達は
「不正」、「是正命令」、「改ざん」、「規制不適合」、「改善措置」、「制度改正」などについて、具体的な内容は知らされていないのでしょうか。もし、そうであればなぜ役人に質問しないのでしょうか。知らされているのなら、なぜ記事に書かないのでしょうか。
 書かれて
困るのは役所の方なので、書くなと言われているのかもしれません。

 国交省は
「制度改定」を進めるとありますが、これ以上意味の無い、企業に負担を掛けるだけの制度を、役所の体裁を取り繕うために新設するのは止め、既存の制度廃止の方向で見直すべきです。

 
新聞は読者・国民の知る権利に応えていません。知らせない“権利”を行使しています。

令和6年2月25日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ