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兵庫県議会(百条委員会)の「秘密会議」は民主主義に反する。有権者には「知る権利」がある。 -吉村知事のお粗末な弁護士的発想(発言)-

 2月21日の読売新聞は、「維新2県議 百条委辞任 立花氏に文書・音声 吉村氏「ルール違反」 兵庫」と言う見出しで、次の様に報じていました。
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維新2県議 百条委辞任 立花氏に文書・音声 吉村氏「ルール違反」 兵庫
2025/02/21 05:00 読売

 兵庫県知事の内部告発問題で、日本維新の会の県議2人が政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏への文書や音声データ提供に関与したことを受け、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は20日、大阪府庁で記者団に「ルール違反で、あってはならないこと」と述べた。近く党の調査結果を公表し、2人に記者会見で経緯を説明させるという。

 2人は、内部告発問題を調査する県議会百条委員会副委員長だった岸口実県議(60)と、委員だった増山誠県議(46)。ともに提供への関与を認め、20日に委員を辞任した。

 維新の調査や本人の説明によると、岸口氏は昨年11月1日、民間人とともに立花氏と面会し、2人のどちらかが文書を提供した。文書の作成者はわかっていないが、先月亡くなった竹内英明前県議斎藤元彦知事を陥れた黒幕」との記述があった。増山氏は、昨年10月に知事選への影響が出ないよう非公開で行われた百条委の証人尋問音声データを提供した。音声データには、片山安孝前副知事が告発者の私的情報に触れる発言をしようとして制止された場面が含まれていた。

 文書と音声データは、いずれも立花氏が知事選の期間中にSNSで公開。その後、SNSで竹内氏ら百条委メンバーへの中傷が広がった。吉村氏は、音声データについて「(非公開は)百条委の総意で、メンバーが情報を漏らすのは倫理違反だ」と指摘した。前原誠司共同代表も20日、国会内での記者会見で「地方組織不祥事が散見され、維新のガバナンスに問題が投げかけられている」と述べた。

 一方、立花氏は20日、X(旧ツイッター)で、問題の文書は昨年10月31日に増山氏からも受け取ったと投稿した。
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 公職選挙で選ばれた議員が主催する会議を「秘密会議」とするのは民主主義に反する。県民はもちろんそれ以外の国民にも知る権利があり、選挙への影響を理由にした「秘密会議」こそ非難されるべきである。どちらの主張が正しいかは、有権者が判断する事で、議員(公務員)やマスコミが決めることでは無い。選挙の直前ならなおさら会議の内容は開示されるべきで、「秘密会議」こそ非難に値する。選挙が終わってから公開するのでは遅すぎる

 「黒幕」との指摘が事実であれば、その指摘(批判)は“中傷”では無い。“無実”が証明されていない段階で、公開を拒否するのは不当であり、批判に対する“中傷”呼ばわりも不当である。「無罪推定」は刑事裁判の話しであって、官民いずれであっても政界(法廷外)では通用しない話しである。

 また百条委員会が証人に証言を求める中で、その証人の発言の一部を“制止”するとは、証言の妨害(強制)であり、もし証人が“宣誓”をした上での“証言”であれば、宣誓に反することを強制したに等しい振る舞いである。

 大阪府の𠮷村知事が、音声データについて「(非公開は)百条委の総意で、メンバーが情報を漏らすのは倫理違反だ」とは、民主主義の根幹否定(無理解)であり、お粗末な“弁護士的発想(発言)”と言わざるを得ない。

 最近の維新の会は“お粗末さ”が続いて支持率が急落している。

令和7年2月23日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ