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大阪の吉村知事の「副首都提案」は、「首都の災害に備えて」ではなく、「首都の災害を口実にして」ではないのか(2)

 8月28日の読売新聞は、「副首都へ国に要望書…複数都市柔軟に連携、成長・危機管理へ投資」と言う見出しで、次の様に報じていました。(茶色字は記事、黒字は安藤の意見)
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副首都へ国に要望書…複数都市柔軟に連携、成長・危機管理へ投資
2026/08/28 05:00  読売

 副首都構想を巡り、鈴木知事と秋元克広・札幌市長は27日、東京都内で黄川田・内閣府特命担当相と面会し、道と市が副首都の対象となることなどを求める要望を行った。黄川田氏からは、副首都に複数の都市を指定すべきだとの意向が示されたとみられる。大阪府とともに指定を目指す鈴木知事は会談後、好感触を得たと明らかにした。

 災害時の代替機能副首都の目的であるならば、東京都と同時の被害が予想されない,しかし遠く離れてはいない都市が1~2指定されれば足りる話しである。
 しかるに“複数”の理由総数も明らかにされていないのは、その真の目的が「災害時の代替機能」ではなく、「副首都自体の設置・発展」であり、手を挙げる数により方向が左右されるからではないのか。

 北海道・札幌を副首都との事だが、東京の災害時に、遠方の都市が「副首都」にふさわしいとは言えない。仮に大被害を受けたとしても、東京の存在価値(存在感)は様々な経験の多寡を考えても、副首都の比ではないし、副首都だけでは代行者にはなり得ない。災害時の副首都の役割は、首都に代わるのではなく、首都のバックアップになることだ。しかし大阪・北海道・札幌も今考えていることは、自分たちの事が第一でそれがすべてあり、いざという時に首都をバックアップするつもりは全く感じられない

 更に国の特別支援による副首都の発展は、その“周辺・隣接”の県、自治体に“利益”だけでなく、“不利益”をもたらす”可能性が高い。
 副首都圏が誕生すれば、隣接県・市の住民の転居者が増え、隣接県では人口減少加速する可能性も否定出来ない。

 黄川田担当相(左)に要望書を手渡す秋元市長(右)と鈴木知事(27日、東京都千代田区で)=岡本紘太郎撮影
 27日午前10時頃、東京都千代田区のビルにある大臣室を訪れた鈴木知事と秋元市長は、出迎えた黄川田担当相と固い握手を交わした。和やかな雰囲気の中、鈴木知事は要望書を黄川田氏に手渡し、その後、25分ほどにわたって非公開で3者会談を行った。

 要望書では、を含めた複数の都市副首都の対象となるよう柔軟な連携体制を認めることや、「多極分散型経済圏」形成のため道への成長投資危機管理投資をいっそう推進すること、交通網や都市基盤の強化・充実を図ることなどを盛り込んだ。

 一般論として、“分散”と“効率”は相容れない。札幌を中核県庁所在地として、他の府県よりも格段に広く札幌一極集中が顕著な北海道が、道内では“札幌への一極集中を放置する一方で、国内全体では多極分散型経済圏「成長投資や危機管理投資交通網都市基盤の強化・充実」を求めるのは明らかに矛盾している。
 日本国内全体に就ける「東京一極集中排除、「分散」を主張し、他方「都道府県内」に於いては、分散ではなく、「札幌一極集中」を排除しないというのであれば、矛盾していると言わざるを得ない。他の副首都候補府県についても共通するのではないか。

 また道と市は、東京圏と距離が離れ、首都直下地震や富士山噴火、南海トラフ地震などの大規模災害が発生した場合でも同時被災のリスクが低い点についても言及。国の成長戦略や地域未来戦略の推進において、北海道が重要視されている点にも触れ、「(首都)機能を補完・代替する適地である」と改めて強調した。

 北海道が「副首都」として、首都圏の大地震の影響を受けないというのはその通りだが、遠方で東京のバックアップの役には立たないのは、「副首都」としては失格である。
 「副首都」を設置・設定するのは何のためなのか。

 距離が離れているのは、「同時被災」のリスクが低いと言う点をメリットとしても、東京都との交通が不便である点は,メリットを遙かに上回るデメリットである。
 それよりも災害発生時の臨時首都の所在地としては関東地方の地震被害の確率が低い都市を選択して、臨時首都設置に必要な建造物を今から準備しておくことである。

 副首都の指定を巡っては、道と大阪府が共同での指定を目指し協議を進めている。

 未だ他の都府県の動きが明白でない今の段階で、大阪府と北海道が遠距離であるにも拘わらず、意味不明の“共同”として、指定を目指す意向を明らかにするのは、他意あるものと考えられる。自分たちの利害にかかわる点で、意思を貫くという意思表示ではないのか。

 会談後、鈴木知事は黄川田氏から「副首都は複数の都市にあるべきだ」との考えが伝えられたとし、「大臣と一定の方向性で認識を共有できたのは、非常に大きい」と手応えを語った。その上で、「ともに目指すもの同士がしっかり連携していくことが必要。時間との戦いなので、丁寧にやっていきたい」と述べた。

 秋元市長も「大臣には、私どもの要望、提案をしっかり受け止めていただいた」と感触を語った。

 鈴木知事と吉村洋文・大阪府知事(日本維新の会代表)は31日に札幌市内で会談し、連携・協力する協定を締結する見通しだ。道と府が連携体制を敷くことで、首都代替機能の補完や多極分散型経済圏の形成など、国に対して複数都市の副首都指定に向けた発言力を強めたい狙いがあるとみられる。

 副首都構想 東京圏で大規模災害が発生し、政治経済の中枢機能が維持困難になった場合に備え、他の道府県で代替地を整備する構想。副首都は道府県が申請し、首相が指定する。副首都の指定要件を定める政令は10月下旬に決定の見込み。大阪府や愛知県、福岡県などが申請を検討している。

 他の副首都がどこになるか全く未定の今の段階で、「国に対して複数都市の副首都指定に向けた発言力を強めたい狙い」とは、越権行為であり、今後他の副首都が決まる前の段階でこのような行為に走るのは、極めて悪質と言わなければなりません。それを受け入れている黄川田担当相にも問題があり、状況は“問題だらけ”です。
 今後副首都の知事達と、東京都知事ほかの他府県知事との関係は、どの様な形になるのでしょうか。全国知事会議との関係はどうなるのでしょうか。「副首都知事会議」の様な者が立ち上げられるのでしょうか。その場合首都圏(東京都,関東)知事は参加するのでしょうか、不安が募ります。

令和8年9月10日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ