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“夫婦”別姓にとどまらない「夫婦別姓」問題の問題点 −“制度的”夫婦別姓国家である中・韓両国は“ジェンダーフリーの先進国”か−
3月25日のNHKテレビニュースは、「選択的夫婦別姓 賛成派の自民議連が設立総会 早期実現目指す」と言うタイトルで、次の様に報じていました。
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選択的夫婦別姓 賛成派の自民議連が設立総会 早期実現目指す
2021年3月25日 14時53分 NHK
選択的夫婦別姓に賛成する自民党の議員連盟の設立総会が開かれ、制度の早期実現を目指すことを確認しました。
夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる選択的夫婦別姓をめぐり、自民党内では賛否が分かれていて、石原元幹事長を座長とする作業チームで来週、議論が再開されます。
こうした中、制度の導入に賛成する党内の議員連盟の設立総会が開かれ、およそ70人が出席しました。
会長を務める浜田元防衛大臣は「世の中は時代にマッチした形で変わっていくべきだ。国民にわかりやすく議論し、制度の実現に向けて努力していきたい」と述べました。
そして、作業チームの議論に積極的に参加し、次の衆議院選挙の公約に反映させることも含め、早期実現を目指すことを確認しました。
一方、石原氏は派閥の会合で「価値観を互いに押しつけるのではなく、憲法にのっとった冷静な議論やイデオロギー論争ではない、確かな議論をしていかなければならない」と述べました。
自民党内では制度に反対する議員連盟も、近く発足することになっています。
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この問題はつねに「選択的夫婦別姓」として論じられています。結婚する時だけを考えれば確かに「夫婦別姓」問題ですが、子供が産まれることを前提に考えれば、「それでは子供の姓はどうするのか」という問題が必然的に生じます。
子供の姓を夫婦(父母)どちらかの姓にすれば、必然的に父子(母子)別姓の問題が発生します。更に子供が2人以上で、それぞれが別の姓を名乗れば、兄弟(姉妹)別姓ともなります。
家族の基本的単位である夫婦・親子・兄弟(姉妹)が別姓となり、表札は2枚必要になります。小学校では子供と保護者の姓が同じとは限らなくなります。お墓はどうするのかとか、色々問題は出てきます。一体、姓(苗字)は何のためにあるのかと言う疑問が湧いてきます。
このNHKの報道でもそうですが、これらの問題はすべて無視(隠蔽)されていて、議論されることがありません。意味不明?のジェンダーフリーとかのイデオロギー論争に終始しているのが現状です。
中・韓両国は“選択的”ではなく、“制度的”夫婦別姓国家ですが、“ジェンダーフリー”の点で“先進国”であるとは誰も言いません。“姓”と“ジェンダーフリー”とを結びつけるのはナンセンスと言うべきです。
その中にあって、少なからぬ自民党議員達が、(女性票を目当てに?)別姓推進の立場を表明して活動する中で、浜田議員は「国民にわかりやすく」と言っていますが、問題点を隠蔽してちっともわかりやすい議論にはなっていません。自民党の劣化を如実に示していると思います。
令和3年3月29日 ご意見・ご感想は こちらへ トップへ戻る 目次へ