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科学の進展に伴う宗教の地盤沈下と、「信教の自由」がもたらした無法地帯 −旧統一教会問題が露呈したこと−

 10月14日のNHKテレビニュースは、「旧統一教会 解散命令請求は慎重に判断すべき 答弁書を閣議決定」と言うタイトルで、次の様に報じていました。
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旧統一教会 解散命令請求は慎重に判断すべき 答弁書を閣議決定
2022年10月14日 16時10分 NHK

 旧統一教会について、政府は
悪質商法など社会的に問題が指摘されている団体だとする一方、宗教法人法に基づく「解散命令」の請求は十分慎重に判断すべきだとする答弁書を決定しました。

 立憲民主党の小西洋之参議院議員は質問主意書で「岸田政権は旧統一教会の何が社会的に問題だと考えているのか」とただすとともに、文化庁が宗教法人法に基づく
「解散命令」の請求を裁判所に行っていない理由を質問しました。

 これに対し政府は、14日の閣議で答弁書を決定しました。

 答弁書では旧統一教会について「
悪質商法や親族の入信に起因する家族の困窮など、さまざまな問題が指摘されている状況を踏まえて、社会的に問題が指摘されている団体だと認識している」としています。

 一方、
「解散命令」の請求については「憲法の定める信教の自由保障などを踏まえれば、所轄する庁の関与は抑制的であるべきで、法人格を剥奪する極めて重い措置の解散命令の請求は十分慎重に判断すべきだ」としています。
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「信教の自由」がもたらした無法地帯

 
自然科学、社会科学、人文科学進展・普及に伴い、宗教(教義)の信憑性、説得力は確実に低下しています。
 
科学と宗教の相反する部分について言えば、現代に於いて、程度の差はあっても宗教の本質は全て詐欺であると言って言い過ぎでは無いと思います。

 その限りに於いて、
宗教エセ宗教に本質的な違いはありません。その意味で両者を正確に区分することは不可能です。だからメジャーな宗教は“旧統一教会”に関して、何も言えず沈黙しているのです。

 それらに対して、一律の
「信教の自由」を拡大解釈して前面に出せば、エセ宗教を取り締まることは出来ません。「信教の自由」は狭義の教義への不介入程度に止めるべきです

 信教の自由を強調して、
宗教を保護する事はエセ宗教をも保護する事に繋がります。宗教とエセ宗教を明確な定義の元に分断することが出来ない以上、宗教の保護を止めなければなりません。

 本来は
エセ宗教の規制の為に、全ての宗教の規制が望ましくても、それが「信教の自由」に抵触して出来ないのであれば、少なくとも宗教の保護を止めることは出来るはずです。

 宗教法人法が定める
「解散命令」は、エセ宗教が混在する事態を想定(予定)したものと考えられるので、現実にエセ宗教が出現した今、解散命令を発することは、立法の趣旨に沿うものと考えられます。「所轄する庁の関与は抑制的である」必要は無く、積極的であるべきです。

 
宗教とエセ宗教の間に明確な一線を引くことが困難な中で、まずするべき事は、宗教団体であろうと、非宗教の一般団体であろうと、集金出金に関しては共通の明確・厳格なルールを課すべきと言う事です。
 宗教団体に限っての
非課税などの差別的な取り扱いは全廃すべきです。もはやその理由はありません。そうすれば今、旧統一教会で顕在化している、脅迫的な集金と、恣意的な出金はかなり透明化できると思います。

令和4年10月18日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ