[気になるコトバ-4:アプレゲール](2006/12/21(Thu.) 00:33)
アプレゲール [après-guerre]
仏語。
英語ではAfter war、つまり戦後のこと。
欧州で言う戦後は第1次大戦後をさすことが多いらしいが(戦場になったから)、太平洋各国では第2次大戦後を指す。
戦争を知らない子ども:フンコ、このフンジャをご愛読いただいている方の中には湾岸戦争後生まれの方もいらっしゃるのか?
日本でもまず第1次大戦後(大正期)に、大正デモクラシーだのエロ・グロ・ナンセンスなんていう享楽的都市風俗が発達した。きっとこの頃の年寄も「今どきの若モンは…」と嘆いたことでしょ。
しかしもっと大きな波が来たのが第2次大戦後、もちろん日本にとっては正確には「敗戦後」ですわ。大日本帝国が解体して大本営ってのも消失したわけやし、国家権威が崩壊してんから貨幣も国債もただの紙切れになるほど(貨幣価値は残ったね)の衝撃やったよな。そりゃ戦前(アバンゲール[avant-guerre]の価値観が根底から覆されたわけで。
道徳観念が欠落した若モンが大量に出現したもんやから(だって警察機能が麻痺してるし、職もなくて未来を絶望したやろ)、犯罪も多発、集団になると愚連隊をば作って治安悪化に繋がったってね。
その後来たんが朝鮮戦争特需やがな!
連合国代表の米国によってお国解体が免れた(天皇・皇族が象徴として残り、教育勅語も無かった)が中途半端な民主主義・新道徳の導入よりも、経済復興のほうが物理的に日本国民の生活に浸透して行ったんやね。
コモディティ化の得意な日本人、兵器・軍需品の大量生産に始まり、自動車・飛行機などの運輸装置の生産、道路・航路の運輸網整備、西洋文化流入による衣食住の変化と浸透が、道徳を築く暇無いまま次々と進んでいったんでしょう。
東京五輪(1964)、大阪万博(1970)、札幌冬季五輪(1972)と立て続けに押し寄せた国際化の波によって、一層の生活欧米化が進む。長屋→団地、畳→カーペット、座布団→椅子、ねまき→パジャマ、土間→キッチン、箒→掃除機.....etc.
そして三種の神器は洗濯機・冷蔵庫・テレビ。五輪開催や皇族祝事の度に普及が進むテレビの存在が、さらに日本人の価値観を歪ませた。画一的価値観の植付けが成功し、「右向け右」の1億人は購買欲を完全にコントロールされた(ほぼ単一民族、時差も無く、気候もほぼ同一環境に住んでる1億人やからねぇ)。地上波はたった6チャンネル、全国一般紙はたった4紙、勤勉な日本人はメディアによって完全に腑抜けにされたんちゃうの。
TV画面の中の芸能人はブランド品を見せびらかし、男児向けのヒーローは手を替え品を替え姿を変えてフィギュア商品購買欲を煽り、女児向けアニメは魔法のグッズで変身する。テレビゲームのCMは先端技術のお披露目というより、ゲーム感覚でリンチやレイプ、人殺しをする残酷な日本人を作るのに一役買っている。
 
戦争に否応無く駆り出され祖国を守るために戦い死んでいった多くの日本人がいる、この人たちはこんな国、こんな子孫のために戦ったのだろうか?


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