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ポリカーボネート樹脂のビスフェノールA


毎日新聞 98年4月12日付

「環境ホルモン含有」と廃止 ポリカーボネート製品

生物の生殖機能に悪影響を与えるとの指摘がある「環境ホルモン」(内分泌攪乱物質)の一種、ビスフェノールA を含むポリカーボネート(PC)製品のメーカー2社が11日までに、同製品の生産中止を決めた。


平成9年10月3日

抗菌剤入りポリカーボネート樹脂製食品用器具の回収について

厚生省生活衛生局食品化学課

 (株)オーエスケー(大阪市東住吉区)は、同社が販売した抗菌剤入りポリカーボネート樹脂(プラスチックの一つ)製の子供用の茶碗等食品用器具22品目(別添参照)が、食品衛生法に定められる規格に違反するか又は規格を満足しないおそれがあるため、大阪市の指示により販売店等からの回収を行っているところであるが、さらに、同社は新聞広告等により購入者に呼びかけて当該製品を自主回収すると申出があった。

1 概要

(1) 当該製品は、スヌーピーまたはベアーズドリームの絵柄が付されたもので、ポリカーボネート樹脂に銀系の抗菌剤を混合した樹脂により作られている。平成8年10月より販売してきた。

(2) 今回の対象22製品のうち、7品目について、大阪市等が検査を行ったところ、同製品から、同樹脂の主製造原料(モノマー)であるビスフェノールAが基準値(500ppm)を超えて検出されたため、大阪市は、9月16日及び9月30日、同社に回収命令を発出するとともに、抗菌剤を混合した同種樹脂を使用している15品目についても回収するよう指導した。

(3) これを受け、同社は販売店等からの回収を行っているところであるが、さらに新聞広告等により購入者に呼びかけて当該製品を自主回収する旨の申出が、本日、厚生省になされた。対象となるのは上記22品目であり、製造量として12トン(製品として約130,000個)のうち9トン程度(製品として約95,000個)と見込まれている。

(4) なお、大阪市が今回の対象製品に実際にお湯を入れて溶出するビスフェノールの量を試験したところ、その量は0.1ppm以下と報告されており、本溶出量に関する基準値(2.5ppm)からみて、直ちに使用者の健康に支障をきたすものではないと考えられる。

2 厚生省の対応

 厚生省では、今回の事態を受けて

(1) 抗菌剤入りのポリカーボネート製容器につき検査体制の強化を図るべく、各都道府県等に通知を行うとともに、

(2) 再発防止のため、抗菌剤入りポリカーボネート樹脂を対象に今回の原因の調査研究を進めることとしている。

3 対象製品に関する問い合わせ先

(株)オーエスケー (支配人付部長 島田 武)
 住所 大阪市東住吉区今川8丁目9−29
 電話 06ー797ー6281

 問い合わせ先 厚生省生活衛生局食品化学課
    担 当 中垣(内2483)
    電 話 (代)03-3503-1711


衛化第134号

平成9年10月3日

各 都道府県
政令市
特別区 衛生主管部(局)長 殿

厚生省生活衛生局食品化学課長

抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具及び容器包装について

   ポリカーボネートを主成分とする合成樹脂製の器具又は容器包装(以下「ポリカーボネート樹脂製器具等」という。)については、食品衛生法第10条第1項に基づき、材質試験、溶出試験等の規格基準が設定されているが、今般、銀系抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具の一部で材質試験におけるビスフェノールA(フェノール及びp-t-ブチルフェノールを含む。)の基準値を超える事例が報告された。

 ついては、食品衛生上の観点から、抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具等について、規格基準に適合しないものが流通することがないよう、貴管下関係営業者に対する指導方よろしくお願いする。また、違反品が発見された場合には、回収、廃棄等の措置を適切に講じられるようお願いする。

 なお、ポリカーボネート樹脂製器具等の規格の運用については、平成6年1月31日付け衛化第9号により通知したところであるが、ポリカーボネート樹脂製器具についても溶出試験を実施するよう留意されたい。


衛化第135号 平成9年10月3日

各 検疫所長 殿  

生活衛生局食品化学課長  

抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具及び容器包装の取扱いについて

   ポリカーボネートを主成分とする合成樹脂製の器具又は容器包装(以下「ポリカーボネート樹脂製器具等」という。)について、今般、国内において、銀系抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具の一部で材質試験におけるビスフェノールA(フェノール及びp-t-ブチルフェノールを含む。)の基準値を超える事例が報告されたことから、今後、抗菌剤を使用したポリカーボネート樹脂製器具等については、従来と同様、初回輸入時に規格基準に適合する旨を確認するとともに、同一製品の継続的な輸入に際しても、食品等輸入届出及び抗菌剤を含む原材料の種類等から、製品の同一性を十分確認することにより、規格基準に適合しないものが輸入されることがないよう、関係営業者に対する指導方よろしくお願いする。

 なお、ポリカーボネート樹脂製器具等の規格の運用については、平成6年1月31日付け衛化第9号により通知したところであるが、初回輸入時においては、ポリカーボネート樹脂製器具についても溶出試験を実施するよう指導されたい。


参考:ポリカーボネートの歴史

 1958年Bayer社でUerdingen工場で製造されはじめた(ポリカーボネート樹脂、古川孝志編著、工業調査会、プラスチック技術全 書、1971.2.5初版、p2.(T.U.さんによる)


98年2月24日付け朝日新聞 <環境庁、ポリカーボネート容器再利用事業を中止>

 環境庁が提言・推進してきたポリカーボネート容器(リターナブル・ 再使用)は、安全性の試験の結果、環境ホルモン物質ビスフェノールA が最高0.18ppm溶出することが確認されたとして、再使用モデル事業を 中止する。今後は軽量強化ガラス瓶などの再利用システムを目指すと か。(稲田登さん による)


98年6月9日付け中日新聞 <浜松市保健所 環境ホルモンを調査>

 浜松市保健所は市内小中学校給食で使われているPC容器のビスフェノールAの含有量を調査した。容器は1993年度から96年度に購入したもので、汁わん4種類8枚ずつ、計32枚を調査。成分分析(容器を粉砕)では140から57ppmで厚生省の基準値500ppmをクリア。溶出試験(温度60度の湯と60度の4%酢酸、30分間)では定量限界(0.04ppm)以下であった。(浜松市民ネットワークによる)


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