皆さん、客席で我々の奏でる音楽をお聴き頂いていますが、さてマンドリンオーケストラ
と呼ばれるものはどういうものか、ご紹介したいと思います。
マンドリンオーケストラ全体の写真です。赤線で区切り、青字で各パートの呼び名を書いています。
以下、各パートのご紹介を致します。
@指揮者 Aファストマンドリン Bセカンドマンドリン
Cマンドラ Dマンドセロ Eマンドローネ
Fギター Gベース
H管楽器 I打楽器 司会者
@指揮者
オーケストラのまとめ役、気まぐれ奏者を見事にまとめていきます。
指揮者の楽譜は全パートの楽譜が書かれているスコアと呼ばれる物です。
指揮者はこれを十分理解し、音の強弱や表現等、合奏にて曲造りを行っていきます。
指揮者=指揮棒振りではありません。演奏をまとめていく責任者です。
練習開始当初はまだまだ余裕がありますが、演奏の出来、不出来は指揮者の腕次第!
演奏会が近づくと緊張感が走ります。演奏会当日は後姿と棒さばきで素晴らしい音楽
をお届けします。
[戻る]
Aファーストマンドリン
ファースト、セカンドマンドリンパートが使用している楽器が世間一般で“マンドリン”
と呼ばれてるものです。いちじくの実を半分に切った様な形をしており、
フレット付きの指板がついている楽器です。
2本1組の同じ調弦の弦が8本張ってあります。
指板にはフレットがついているので、ギターのように扱いやすく、初心者にも弾きやすい
楽器といえます。そして、ピックで弦をはじいて音を出します。
マンドリン系独自の流れる様なトレモロ奏法(1つの音符に対してピックを上下に急速に
動かして音を鳴らし続ける奏法で、マンドリンの奏法の最も大きな特徴のひとつに)と、
ピッキング(音符の頭だけ単音を出す歯切れのよい奏法)があります。
ファーストマンドリンは主に主旋律を担当、一番おいしいパートですが、当然高度な技術
が要求されます。ファーストマンドリンの一番前の客席側の奏者が"コンサートマスター"と
呼ばれ、演奏のまとめ役を勤める事が多いです。時にソロ(一人弾き)もあり、緊張します。
[戻る]
Bセカンドマンドリン
楽器はファーストと同じマンドリンです。ファーストマンドリンは主として主旋律を受け持つ
のに対して、セカンドマンドリンは対旋律(ハーモニー)を担当して、曲に厚みと豊かさを
与えます。
時に主旋律もあり、ファーストと掛け合いながらいろんな表現をします。ある意味おいしい
パートです。
但しパート練習ではファーストとは違い、パートの性格上、何の曲かどの部分か
分からない事があります。
あんな小さな楽器を、大きな男性が弾く姿は可愛らしくもあります。しかし指を押さえるところ
も小さいので、良くあんな小さなところが押さえられるなあと感動したりします。
[戻る]
Cマンドラ
正式名称は「マンドラテノール」。マンドリンより一回り大きく、一オクターブ低い音
です。
マンドリンオーケストラの中音部を担う、メロディーにも伴奏にも活躍する楽器です
その音色はは深く味わいのある大変柔らかい音色で、マンドリン系の楽器の中で最も
豊かな表現力を持つ楽器と言えます。チューニングはマンドリンと同じです。
マンドリンを弾きたいのに、先輩から“手が大きいので、はい貴方ドラパートね”、と
勝手に決められた可哀想な人もいます。
[戻る]
Dマンドセロ
マンドラよりまた一回り大きく、チューニングが違い、楽譜もへ音記号の楽譜です。
弦楽合奏におけるチェロのような役割をマンドラとともに果たします。
通常はマンドリンオーケストラの低音部を受け持ち、曲に合奏に重厚さと迫力を与えるだけで
なく、メロディーでも活躍する、非常に幅広い楽器です。
さらに、セロは鋭いアクセントの表現を行い、打楽器の様な表現も行い、オーケストラ全体を
支えるリズム楽器としても活躍します。
[戻る]
以上の楽器3種類を下に並べて見ました。同じ様に見えますが、大きさがこんなに違うのが
お分かり頂けると思います。
Eマンドローネ
形はマンドリンですが、まあなんと大きな楽器!身近で見るとびっくりします。
ベースとマンドセロの中間的存在。時にはベースの様に、時にはトレモロで・・・・
楽器のお尻から棒(エンドピン)が出ていて、それを脚にはさんで支えます。
低音用の超大型マンドリンです。
日本中探しても70本程度しか存在しない楽器です。まして3本も所有する団体なんてごくわずか。
腕が短いと、調弦にも一苦労するという楽器、何よりも運んでいると必ず奇異な目で見られます。
まずはテクニックよりも体力を要求される体育会系向きの楽器です。(^^)。
[戻る]
実際の大きさは奏者との比較でご実感下さい。
以上がマンドリン系の楽器です。
Fギター
弦がナイロンのいわゆる普通のクラシックギターを使用しています。
マンドリンオーケストラでは複数の音を同時に鳴らす和音を中心に、
アルペジオ(分散和音)による伴奏でリズムを支えます。
もちろんギターが主旋律を甘く、又は力強く奏でるところもあり、この時は
思いっきり頑張ってしまいます。
6本の弦をピックを使わずに指の爪で演奏します。
その柔らかい音色は、楽器としての表現能力の幅も広いため、マンドリン合奏
には欠かせない存在となっています。マンドリンクラブの陰の主役と言えます。
[戻る]
Gベース
ジャズ等で使用されるウッドベースを使用しています。4弦から成っています。
この楽器にはフレットがありませんので、他の楽器と違ってここを押さえると
必ず指定の音が出せる楽器ではありません。永年の練習で見事に指定の音を奏でます。
マンドリン合奏では唯一アルコ(弓)を使って演奏し、弓をこすって鳴らすボーイン
グと、ボンボンと弦を弾くピッツ奏法にてマンドリン音楽の最低音をしっかり支えます。
曲に厚みと迫力を与える役割を果たしています。
[戻る]
H管楽器
モザールでは管楽器、打楽器の賛助を得て、幅広いレパートリーに挑戦しています。
管楽器はオーケストラによっては省略したり、管楽器の無い曲を選曲せざるを得ないところも
ありますが、モザールは毎年多彩な曲にチャレンジしています。
マンドリンオーケストラに管楽器が加わると曲に一層厚みが出て、金管、木管楽器の音色が
曲に溶け込みます。大変なのは指揮者、そうでなくてもマンドリンオーケストラだけでも
たくさんのパートがあるのに、更に管楽器のパートもまとめなければいけません。
毎回練習に来て頂いているのでは無く、9月に1回、あと当日の練習、リハでびしっと決めて
下さります。
[戻る]
I打楽器
賛助の方に打楽器をお願いしています。
主なものはティンパニー、シンバル、大太鼓、グロッケン、スネアドラム等ですが、曲によって
準備してもらいます。
打楽器が入る事によって、当然曲に迫力とリズムが加わり、がらりと曲の印象が変わります。
その前のマンドラ奏者は大音量に耐えなければいけません。
すごいのは、管楽器同様毎回練習に来て頂いているのでは無く、9月に1回、あと当日の練習、リハ
で、びしっと決めて下さる事です。
[戻る]
司会者
モザールではお客様に、曲を演奏する前に、曲目紹介として必ず内容等を紹介しています。
司会無しで演奏する団体もありますが、曲の前に紹介する事によって、お客様がより演奏に
集中する事が出来、感情移入出来ると考えています。
(暗闇でパンフレットを読む・・・はその間、曲を聞く事に全く集中出来ない事になると思い
ます。)
一昨年からユニークな司会者に司会をお願いしています。元団員でベースを弾いていた人で、
音楽の知識も豊富、そして趣味として落語家として活躍されています。
[戻る]