- 独鈷水(おこうずい)の由来
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当山開山延鎮僧都が清水寺に帰られた後、弘法大師が、長岡の今里にある乙訓寺の別当(住職)として入山され、度々当山に参拝し観音菩薩を拝せられていたが、或る時、堂の傍らの巌窟の溜り水のそばに、親子の猿を見つけよく見ると盲目の小猿の眼を親猿が一生懸命洗っていました。
それから猿の親子は毎日やって来て同じ動作を繰り返していたが、十七日目に小猿の眼はパッチリと開き、親猿と共に嬉々として山に去って行きました。
大師はこの光景を見て、その不思議な湧き水を、眼病に悩む人々の為に霊験効かなる霊水にしようと決意され、日夜加持祈祷を施し、独鈷でもって深く掘り拡げ、十七日目の満願の日には、明眼利生、眼病平癒の霊水に成就されたのであります。
「み仏のなびく柳の谷水は汲むに老いせぬ藥なりけり」と詠まれる当山御詠歌も、この霊水を詠ったものです。
当山ではこの霊水を、独鈷水(おこうずい)と呼び現在に至っております。
そして、弘法大師を当山第二世と仰ぎ、本堂東堂に大師蔵安置しております。
(柳谷より)
独鈷水の容器が納経所で販売されています(700円)。門前の土産物屋では、ペットボトル(使用済み?)が100円で販売されていました(^^;。
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