- 寺名
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上の醍醐寺は京都の東南、笠取山の山上に位置し、下の醍醐三宝院、五重塔のある伽藍を経て麗の女人堂より登りつめると伽藍が山の起伏を巧みに使って建てられています。
醍醐とは五味のなかの最上の滋味といわれそれは牛乳を精製し酪とし精錬を重ねて出来上がったものをいい、最高の美味とされています。
宗祖弘法大師は真言の教をして、一切仏教の最上最勝の教えであるとし、醍醐をもって喩とされ、開山理源大師が、笠取山を醍醐山と改め、寺を醍醐寺と称されたのは、この真言密教の法灯を継承する場において、そこが最勝の所であり、その教法こそ人の心の糧として醍醐のごとき最上の法味であるという深い意味を含めおかれたものでありましょう。
(深雪山醍醐寺しおりより)
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