保険医協会理事になって

 

近年、高齢者の最後は悲哀であることが多いように思います。医療崩壊の進展により、今後ますます加速されることが懸念されます。

そのような状況下で、私たち医師個人がいろいろな改善案を考えて行政機関に提案してもあまり相手にされません。「日本の医療をよくしたい」という組織がそのような要望書をだしたり、地道な活動をすることにより、徐々に影響を与えることができるのではと私は考えています。

 

医師の属する機関として、医師会と保険医協会があります。前者は柔軟性に乏しく未だ権威的な部分が多く、国民も納得するような社会によいメセージをだすことはなかなか難しいように思います。一方、保険医協会は、柔軟性があり患者との地道な努力をしている組織としての印象を持っています。

 

社会によいメセージをだすには、組織自体の方向性も社会に認められなければいけません。保険医協会には、推定で話をしたり、結論を誘導したりするのではなく、すべてのデータをわかりやすく中立的に提示して議論する組織になってほしいと思います。そのようになるために、なにがしかの力になれたらと思って理事要請を受けさせていただきました。

 

私は、医師の生涯教育や研修医教育に関与しており、土日には講演活動のことが多くがあります。意見は主張するが、理事会の出席はすくないということはご容赦願いたく思います。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

伊賀内科・循環器科 伊賀幹二  2007-6-30