万葉恋歌ベスト
セレクト〜D〜
あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見すや 君が袖振る
(あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる)−額田王−
返歌>紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆえに われ恋ひめやも(むらさきの にほえるいもを にくくあらば ひとつまゆえに われこいひめやも)−大海人皇子−
今は兄の妻となった君を私は今でも慕っている
返歌>香具山は 畝火ををしと 耳梨と 相あらそひき 神代より かくにあるらし 古昔も 然にあれこそ うつせみも 嬬をあらそふらしき
(かぐやまは うねびををしと みみなしと あひあらそひき かみよより かくにあるらし いにしへも しかにあれこそ うつせみも つまをあらそふらしき)−天智天皇−