「私は日本人になりたい」 

「それは天皇陛下が居られるからです。天皇陛下が居られる国だから、私は日本へ来たのです。もし日本に天皇陛下が居られないならば、それはドイツやソ連やイギリスやメキシコやアメリカなど、世界のすべての国と同じであって、そんな国ならどこへ行っても同じことです。イギリスやオランダなどにも国王や女王が居られるけれども、それらは日本の皇室や天皇陛下とは違う。天皇陛下が居られるのは日本だけだ。絶海の孤島の漁師でもいい。山間僻地の貧しい百姓でもいい、私は日本人になって天皇陛下にお仕えしたい」・・・・。

ジョージ・ランボーン・ウエスト博士は、
1929年、米国テキサス州サン・アントニオに生まれ、テキサス大学で法律と歴史を専攻して法学博士の学位を得、メールランド大学など数校で教授を歴任し、ダラス市で弁護士をしていました。少年時代にラフカディオ・ハーン(日本名 小泉八雲)の図書を見てから日本に憧れ、日本人女性と結婚されました。ウエスト博士は昭和44年から日本マネージメント協会の顧問として来日してから、たびたび日本で講演を行ってきました。博士の講演は、日本が真珠湾攻撃を行ったのはアメリカが仕掛けた罠にはめられたと述べ、東京裁判の不当性を衝き、米製憲法を強制したことを糾弾します。

この講演内容については昭和55年「憲法改悪の強要」(嵯峨野書院)を出版しました。 ウエスト博士が昭和57年に来日した時、元国会議員の会合で講演し、このようにお話ししました。「日本に何回来ても憲法改正の声が起こっており、その運動も続けられている。少しは改正されたのかと思って今度の来日でも聞いてみたが、全然改められていない。アメリカが訳のわからない憲法を押し付けたからだ。あれは憲法の名に値しない。いやしくも日本人が憲法というなら、聖徳太子の「十七条の憲法」と「明治天皇の帝国憲法」だ。現在の日本国憲法は占領軍(GHQ)マッカーサーが押し付けたアメリカ製だから、日本人は英語でコンスティテューションと呼ぶべきだ。
「日本人は古来の魂を取り戻さなければならない。・・・・。

私はかねてから一度やりたいと思っていた夢を、ここでかなえさせて貰いたい」博士はこのように前置きして、自ら音頭をとって、「天皇陛下万歳」を三唱しました。並みいる日本の元国会議員たちは度肝を抜かれましたが、こぞって万歳を三唱したといいます。

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