今まで自分が一番生きやすいところは何処か?探してきたつもりが結局何も見つからなかったような気がする。自分のためはもちろん、人のために何かできるかなんて思いもよらない。人のために何かできることはないか?と、考えたとき辿り着いたのは『介護』と言う世界だった今年の春、祖母が脳梗塞で倒れ、寝たきり生活となった。今まで家族の世話から、食事の支度まで何でもこなしていた人が、名実ともに老人となった。
祖母はベットの上からでさえ「もう、お米しかけたん?」などと、今でもやる気はまんまんで、「病気が治れば又、動ける」などともう自由の利かなくなった左手をさすりながら言う。「そうやなあ。またそのときがきたらお願いするわ」などと、家族は笑いながら答える。
祖母にとって家族の世話をするというのは生きがいであった。それを病気が奪ってしまった。今の祖母にとっての毎日は、勝手に一日中話し掛けてくるテレビの相手をすること。
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