スポンジを手にしていない方の手が、不意に彼の手に掴まれた。
彼が何を意図してるのか、その瞬間理解した私は左手の力を抜いてその場所へと導かれる。
そしてそこは、彼が言うように、今までの接客で彼が感じたこと全てを言い表して、熱くたぎっていたの。

「嫌じゃ・・・ないですか?」

 この場でも気遣ってくれる彼に、私は言葉と態度で思いを伝える。
「嫌だなんて・・・こんなに喜んでもらえてるのなら・・・」
 左手だけでなく、スポンジを握る右手も彼の股間へと自ら滑り下ろして、腰を覆うバスタオルを突き抜けようと力強く起立している男性器を確かめる。

「紀子・・・さん」
 少しだけ彼の声が上ずって聞こえた。
その表情は見られないけど、きっと湧き起こった刺激に抗すように眉をひそめたに違いない。
「来栖さん・・・ここも・・・私の手で洗わせて下さいね」
 無言の同意に、私は腰のバスタオルの結び目を解いた。
そして股間を覆うベールを開くと、そっと両手を差し入れる・・・っ。

「すごい・・・こんなに、来栖さんのが・・・」
 バスタオル越しでは感じられない熱い体温が直接両手に伝わって、私は感嘆の声をあげてしまう。
すると、驚いたことに私の声を聞くと同時に、その手の中のものはさらにグン!と力強く起立して、その火照りを増していったの。
「あぁ、私に洗って欲しいんですね? こんなにも、私の手を求めてる・・・」

 両手で包み込むように優しく握ると、頭の中にその大きさや形がハッキリと浮かんでくる。
「おおきい・・・です」
 思わず口にしてしまうほど、今まで体感してきた男性器の中で申し分ない大きさが伝わってくる。
それに優しく握っているのに指に引っかかるくらい亀頭部分が大きく張り出していて、男性器としての魅力を強く主張している。
「まるで、お店で見たアレのよう・・・」
 アダルト書店で目にした幾本の擬似ペニスに負けないサイズの本物の男性器に、私は熱のこもった言葉を囁きながら優しくスポンジの泡を擦り付けて行く・・・っ。