■ 第2回 ■ 放課後カウンセリング 「じゃあ、バージンの女の子が道具を使って一人エッチしてもいいのかしら?」 由紀子先生は真剣に僕の顔を覗き込む。 じっと答えを待つ間はニラメッコだ。 どっちが吹き出すかじゃなくて、どちらが恥ずかしくなって視線をそらすか。 もちろん僕の負け。 口紅ではないリップクリームを塗った艶やかな唇に、無造作に束ねられた髪から漂ってくる甘いシャンプーの香り・・・そのままキスしてしまいそうな誘惑に駆られて慌てて横を向いた。 「せ、節度をもって行えばいいんじゃないでしょうか?」 照れ隠しで真面目ぶって答える。 「でも具体的にはどうなの? やってはいけない注意点とかはないの?」 人の気もしらない先生は女子生徒の相談で頭がいっぱいだ。 「デリケートな部分に触れますからね。 衛生面はちゃんとしないと」 「例えば・・・使う前にしっかり消毒しとくとか?」 「ゴムを被せて使うとか。 そんな画像をネットで見たことがあります」 「へー・・・。 感染症予防にも使えるのね、コンドームって」 「僕も見ただけですからね。 それも作為的なアダルトビデオの中でですよ」 「ふーむ・・・・・」 由紀子先生は考え込んでる。 未成年がアダルトビデオを目にしてることはスルー? 怒られるのを期待してたわけじゃないけど、なんか肩透かしだよ。 そして、数分して何か回答を導き出したみたい。 僕の目をまっすぐ見つめてこう言い切ったんだ。 「つまり、実際に先生が使って試してみればいいのよね?」 考え込んだ時点でなんとなく想像はついたけど、それでもこんな真剣な眼差しで見つめられながら大胆なこと言われるとさすがに動揺する。 「使うってっ。 それが早いでしょうけど、道具はどうするんですかっ? 先生が買ってくるんですか? アダルトグッズの店でっ??」 世間知らずな先生だから、店にずらりと並んだ大人のオモチャを1つずつ興味深げにジロジロ見つめるだろう。 店の人は気に留めなくても他のお客はその異様さに気付くに違いない。 化粧っ気はなくても、由紀子先生は実はナイスバディーなんだ。 隠れ巨乳の噂は、女子生徒をランク付けしてる頭の中が常春な同級生からも聞くくらい有名だ。 加齢臭なオッサン連中の檻の中に放り込んだら、きっと数秒で種付けされてしまうよ! 「僕は付き添えないですからねっ! さすがに中学生の入店を許す店なんてないでしょうからっ。 それでも先生は、その子の相談が大切なんですかっ!?」 だから僕は本気になって、半ば怒って止めようとした。 だけど・・・。 「あら、道具なら、その子から預かってるわよ」 「えっ・・・??」 なんと、机の引き出しから色とりどりのアダルトグッズが現れる! なぜ女子中学生がこんなのを持ってるのか? 堂々と先生に渡しているのか? そんな根本的な疑問はお構いなしに、先生は一つ一つ並べてグッズのスイッチを入れていく。 「これは、なんとなく想像がつくわ・・・。 だって、そのままオチン○ンの形でしょ?? でも、これとか肩をマッサージする器具みたい。 振動で股間の筋肉痛をほぐすのかしら? だけどこの黒いのって全然想像つかないのよね。 細くて長いし柔らかくて、でも動かないの。 不思議よねー」 ネットのアダルトサイトで目にしたことのあるグッズがずらりと揃ってる。 振動だけを与えるバイブレーターや、男性器を模して擬似セックスをするタイプ、先生が不思議がって見てるお尻の穴専用のものまで。 そんなのを本気でも冗談でも用意できるこの学校の女子、恐るべし! 「じゃあ、吉沢君。 行くわよ」 「どこにですか?」 先生は机の上のアダルトグッズをいくつか手に取ると立ち上がって振り返った。 意外なことに涙目で僕をにらむと、口を尖らせて非難する。 「だって先生、使うの初めなのよ。 吉沢くんはそんな先生に一人でチャレンジしろって言うの?? 不安なんだから、ちょっと怖いんだからっ。 失敗して怖い目に遭わないよう、知ってること教えて欲しいだけなのにっ。 君って本当は意地悪な子だったのね!」 あー、そう言うことですか・・・。 はいはい。 こうなったら納得する答えが出るまで付き合いますよ。 ええ、自制心がどこまで続くか自信はないですけどねっ。 |