使ってみました ブレンボクラッチマスター

 たまにしか乗らないくせに、乗り出すと一気に6時間乗りっぱなしなんていう馬鹿なことをするからか、左腕がパンパンになってしまいます。こうなればクラッチを握るたびに激痛が走り、折角のツーリングも台無しになってしまいます。そこで、なんとかこの事態を打開するためにブレンボクラッチマスターを付けてみました。

 このクラッチマスターを付けると、なにやらクラッチが軽くなるらしく、お気楽仕様のVFRができあがるだろうという思惑です。ところが定価68,000円という恐ろしく高価なのものなので、まともに払うのはかなわないません。調べてみると、一般的には40,000円前後で売られているようで、最安値でもオークションの38000円程度でした。しかし、これでもまだ高いと思うので、さらに調べてみるとアメリカでも同じ程度でボツ、それならばイタリアではどうだというと、日本円で30,000円弱といたところ。送料を入れると5000円ほどしか変わらないけれど、スペアーレバーやオイルリザーブタンク、それにホース等を一度に買うと結構安くなることから、イタリアで購入することにしました。これらのすべての部品と送料を合わせても4万円ちょっとです。
 それと、あと2つ部品が必要です。一つはクラッチホースですが、僕の場合はオークションでCB1300用(1390ミリ*1参照)を買っていたので、購入しませんでした。もう一つはバンジョーボルトです。1.25ミリピッチのホンダとは違って、ブレンボは1ミリピッチが使われていますので、ボルト(1M×10)も購入しておくと良いでしょう。

 さて、注文と思ったところ、困ったことにこのクラッチマスターには「16×16」「16×18」「19×20」とサイズがたくさんあるのです。これでは一体どれがVFR800に適合するのかがわかりません。誰に聞けばいいのかわからなかったので、取りあえず日本のディーラーにメールで問い合わせたところ、「純正クラッチマスターのピストンが14ミリのVFR800には「16×18」が最も操作が軽くなる。また「19×20」を付けると余計に重くなる」という返答。おっけ〜〜ということで、イタリアで購入へ・・・(笑)。ちなみに、「16×18」の16はピストン・・・多分、18はレバーの形です。
 さてさて、注文は適当な部品を書き込んでいくだけです。タンクの写真はこのウェブサイトにはないので、他で見つけます。細かいところは省略・・・。で、5日で到着です。

■取り付け
 取り付けは至極簡単、車のブレーキホースの交換と比べるとかなり楽チンです(笑) 作業は、透明のホースをミッション側のブリーダーバルブへつなぎ、いった上に向けてビンへ落とします。ブリーダーバルブをゆるめてクラッチレバーを握ります。何度かすると全部抜けるでしょう。
 次にホースを取り外します。ミッション側は横のTDKの車速センサーを取り外さなければなりません。
 取り付けは後のエア抜きは、タンクにオイルを入れてからクラッチマスターのブリーダーバルブでエア抜きをします。「握って握って・・・・・・・握ったまま、ブリーダーバルブを4秒ほどゆるめる」を繰り返します。この時、ミッション側のブリーダーバルブは閉じておきます。上で泡がでなくなると、次はミッション側でも行います。
 
■使ってみて
 「冷蔵庫を開けたら、いきなり猫に往復びんたをくらった」、そんな驚きを感じるほど軽くなると思っていたのだけれど、、、、なんと、あんまり変わらないのです(-_-; でも、なんとなく軽いように感じるのは確か・・・ よく考えてみると、エア抜きで左腕はパンパン・・・(-_-;
 それから数日して、実際に乗ってみることではじめてブレンボクラッチマスターの意味が理解できました。純正よりもはるかに軽いです。これまではできるだけクラッチを握らないようにしていたのが、指一本でクラッチが切れるようになり、変速をするのが楽しく積極的に変速できます。それとメッシュホースに変更した意味は十分に感じられました。これまではクラッチのつながりがわからなかったのですが、交換後は半クラッチ位置もちゃんとわかるようになりました。
 結構高かったですが、ま、こんなもんでしょうか・・・ ただ、僕が日常的にバイクに乗る人ならブレンボは買わずに腕を鍛えます(笑)。

1*クラッチホース
ブレンボのクラッチを取り付けるには、クラッチホースもあわせて交換しなければなりません。ただし、これはアップハンドルのヘリバーでのことで、ノーマルの場合は交換が不要かもしれません。クラッチホースはプロトの長めのものを購入しても良いでしょう。あとからオリーブという部品を購入する長さを変更できます。また、純正のクラッチホース長はちょうど1メートルです。
余談ですが、VFRをチョッパーハンドル仕様にするには、X4用クラッチホース(1450ミリ)を使うと良いでしょう。