A8-1 海南行(細川 頼之)


	[読み下し文]

	人生 五十 巧 無きを 恥ず
	花木 春 過ぎて 夏 既に 半ばなり
	満室の 蒼蝿 払えども 去り 難たし
	起って 禅榻を 尋ねて 清風に 臥せん
	

	[吟符及び音階]

	じんせい  ごじゅう こう なきを    はず
	2'3'十三番 53'3五番  6   76二十五番 3'3十番

	かぼく    はる すぎて なつ すでに  なかば なり
	21五の二番 3'3 3'3六番  23   65十九番  23   53'3一番

	まんしつの そう よう      はらえども   さり      がたし
	37三十三番  56   765五の三番 376二十五番  53'3十三番 3'3十番

	たって   ぜんとうを たずねて せいふうに  がせん
	21五の二番 23十三番   23'3六番  376二十五番 23'3一番

	上記吟法は、関西吟詩文化協会指定の音階及び譜名に
	もとづき、池田先生が菖黎風工夫を加えたものです。
	しかし、転載や誤字・誤植はすべて私の責に帰します。