2002ワールドシニアチャンピオンシップス報告                                                                   

3年ぶりに参加したワールドシニアスタンダードチャンピオンシップスは、今回は10月11、12日、2日に
わたって行われるベルギーオープンに併催されていました。ベルギーオープンは今年8回目ということで、ベ
ルギー東部のリエージュという小都市で行われているのですが、ヨーロッパでも比較的大きな大会に入ってい
るらしく、IDSFスタンダード、ラテンオープンを中心に、ジュニア、シニアそれぞれ年齢別のカテゴリが
ーほとんど網羅されておりました。ヨーロッパの大きな競技会らしく、イタリア、ドイツ、フランス、オラン
ダ等、ヨーロッパ各地から選手が集まっておりました。 その初日のメインイベントとして、ワールド
シニアスタンダードオープンは組まれておりましたが、印象として、上位陣のレベルが確実に高くなっており
、決勝はアマチュアの層が厚いイタリア2組、ドイツ2組、後オランダ、イギリスが1組入りました。(出場
28カ国、50組。)

 自分としては、渡航翌日で疲労が蓄積しており、準決勝で終わり不本意な結果でした。しかしついでに参加
した次の日インターナショナルシニアスタンダードオープンでは体調快復して、決勝に残れたので、後半のコ
ンペは、まあまあなんとか力は出せたでのではないかと思っています。但し、肝心の世界選手権では、やはり
前日到着は失敗だったと思いました。

ただファイナルの踊りをみると、なかなかちょっとこれに入るにはしんどいなあと素直に思いました。という
のは、シニアファイナルは、アダルトスタンダードの構成と全く同じで、最初に選手紹介の曲ソロがあり、
ソロ2曲(SF,Q)、及び通常通り5種目の構成となっており、ベルギーオープンのメインイベントとして
十分見応えがあり、観客も選手もそれを十分意識していたように感じたからです。全体に若さだけではなく、
テクニック、音楽表現、ともに豊かさ、個性を感じました。


 優勝のイタリア、ジョバンニ組は老練なテクニックとキャラクターで、観客を魅了していました。イタリア
のもう一組は35歳だそうで、テクニックはもう一つですが、大きく、また若く、アダルト育ちの感じでした
。英国のシニアチャンピオン、ミルワード夫妻も貫禄でした。このドイツ、イタリア、英国の5組はなかなか
崩せない感を受けました。日本でもワールドシニアを開催すれば、十分見応えのある競技会になると思います。
ヨーロッパではシニア部門は確実にステータスが高くなっているようです。スイスの代表カップルの1組マッ
シモ君はパートナー(奥様)が日本人の方で、今年35歳になったので、すぐにシニアに転向したと言ってい
ました。日本のシニア競技会は45歳以上からの場合が多く、アマトップは参加しないといったら不思議が
っていました。
またベルギーオープンではシニアU(45〜55)V(55以上)が創設されており、ヨーロッパダンス界は、全体が
年齢別制に 移行しているようです。
日本もアマのトップは35歳以上になったらすぐに、ワールドシニア

挑戦してみたらいかがかなと思います。世界の潮流はそのようです。まだ日の丸国歌斉唱の可能性はわずかながら、
なんとか残されていると感じました。また何カ国かの選手に話を聞くと、代表を決めるのは、3回くらいコンペを
やって決めているそうで、日本は一回選考だというと驚いていました。

翌日にあったインターナショナルシニアスタンダードオープンはアダルトスタンダードオープンと交互にありま
したが、日本のシニアと違って、アダルトと対等な扱いで最後のファイナルまで同じ扱いでした。ちょうど日本
のプロと、アマみたいな感じの構成でした。日本と違い、プロの選手が少ないヨーロッパでは、アダルト部門と
シニア部門の2部門が夜のメインとしてちょうど、よい構成になるのかもしれません。
                               

アダルトスタンダードオープンではボイス、ソアレ、またイタリアの選手たちがベルギーの空中を舞っておりまし
た。彼らの本場での踊りを間近でみたことでほんといい刺激を受けました。 

いずれにしても、ヨーロッパではアダルトのみならず、ジュニア、シニア、どの年齢層の選手でも、ヨーロッパ
各国で行われる、このようなオープン競技会に年間何回も転戦しており、いい意味で刺激を受けあっているよう
です。