射法八節、第三節「弓構え」

全日本弓道連盟、弓道教本第一巻より抜粋

弓構えは、いよいよ射の活動に移る直前の準備動作である。
従って足踏み.胴造りによる基礎態勢を保持しつつ、呼吸を
整え気力を充実して動作しなければならぬ。
弓構えの中には、「取懸け」「手の内」「物見」の三つの動
作が含まれている。
即ち、正面(射手の顔は弓と弦との間にある)でユガケの拇
指を弦にかけ、
四つカケの場合は、薬指で拇指を押え中指.人差し指を添える。
三つカケの場合は、中指で拇指を押えて人差し指を添え、と
もに拇指をはねるようにして柔らかく整える。
これを「取懸け」と云う。
左手は正しく弓の握り皮のところを握り、手の内を定める。
正面の構えの場合は、もちろん正面で取懸けて構えるが、斜面
の構えの場合は、取懸けたのち左斜で手の内を整え弓を押し開
き、そこで「弓構え」をする。
ことに「手の内」は弓の力をよく働かせ、矢の速度、貫徹力、
飛翔力、集中力に影響する大切な技法であって、
昔から「鵜の首」「紅葉重ね」「卵中」「握卵」等の名称があ
るが、要するに弓を固く強く握らず、あたかも卵を握るおゆな
気持ちを表現したもので、むづかしいことであるから、指導者
について修練することが必要である。
以上の準備ができて、手首や肘は柔らかに物を抱くような気持
ちで弓矢を保ち、それから頭を正しく的に向けて注視する。
これを弓道用語では「物見を定める」という。
弓構え
全日本弓道連盟、弓道教本第二巻より抜粋

弓構えは、弓を射んとする最初の構え方であるから、ここに百折不撓の
気構えが必要であり、一歩も退かぬという不退転のねばりと、飽くまで
戦うところの敢闘精神が満ちていなければならない。
それと共に、骨法の基礎が重要で、先ず縦の線に対し横の線について肩
の備えを忘れてはならぬ。
うなじを伸ばし、下がった両肩を八文字のように足踏みの向きに開く気
持ちで備える。
其の余波が自然に羽引きとなる。
この開きが伸びた会にまで育つのである(神永政吉 範士)

[教歌]
大石を、抱く心を忘るるな、
    居向きに向けよ肘口をはれ(小笠原流)

頭持ちとは、やよとて人の呼ぶときに、
      射ると答えて見向く姿よ(日置流)

和服での弓構え
1)足踏み 2)胴造り 4)打起し 5)引分け 6)会 7)離れ 8)残心(残身)