1.出発、到着、そして・・・


ハワイの時と同じく、関空でJTBの皆様方に従って、みやーん&やっすんはノースウエスト025便に乗り込み、いつの間にか空高く舞い上がっていた。しかし、二人とも仕事を片付けきれずに来てしまった後ろめたさから、イマイチはじけきれずにいた。

「この帽子、ドイツんだ?」「アメリカ!」ギャグも全然決まらない・・・こんなことではイケナイと、つとめて明るく振る舞おうとするいじらしいみやーんであった。「ラ、ラスベガスで、お、お金持ちになれるかなぁぁぁ・・・」「サ、サンタモニカって、奇麗らしいねぇぇ・・・」「・・・ぎこちない。何かがおかしい。なぜだ?もっともっと、ウキウキするべきではないのか?」二人は顔を見合わせ、少し考えた結果、何となくわかってきたのである。みやーんもやっすんも、海外旅行はこれが三回目。どうも、旅行慣れして、あまり緊張感が無い分、ウキウキ度が少ないようなのである。こんな事で、はじけるような珍道中が出来るのかと不安になる二人。でも、そんな心配を吹き飛ばしてくれたのは、ロサンゼルス空港到着の寸前に、ついに眼下に現れた、アメリカ西海岸の景色だった。

「おおっ、あれは、陸地ではないか!ついに見つけたぞ、夢の新大陸ぅー!」コロンブス並の長旅の末、ひとまずロサンゼルスの地に降り立ったみやーん&やっすんは、事前の予習どおりに入管手続きを済ませた。もうこうなると、がぜんワクワクしてくる単純な二人。「おおー、ついにロスに来てしまったぞー!さあ、次はべガスに出発や!」と、べガス行きの飛行機に乗り込んで、今度は1時間前後の短い空の旅を楽しむ二人。今度はさすがに西海岸らしく、ずっと地上の風景が眺められて、大喜びのみやーん。

日本を発つこと12時間、ラスベガスのマッカラン空港に辿り着いたみやーんたちを迎えたものは、軍艦マーチでも聞こえてきそうな、イキナリのスロットマシーン軍団ではないですか!「な、なんですと!スロットマシーンですと!」とWINちゃん状態でオドロキのみやーん。飛行機から降りて、通路を10メートルも歩いたところに、何故、何故スロットマシーンがあるのだ!?「ナニこれ・・・」二人はすっかり目がテン!さすがはギャンブル合法ネバダ州、やる事が違う。空港内は行けども行けどもスロットばかり。そう、何しろここは、ラスベガスなのだー !!

JTBの係員に従って集合した二人は、ビックリ。まわりは全員カップルばかり。「俺たち、ホモやと思われてるんとちゃうか?」と恥ずかしくなるみやーん。よりによって、こんなデブおやじとホモだと思われたら、みやーん生きていけないわ・・・、ハッ、いかんいかん、おかしくなってきた。と、馬鹿なことを考えているうちに、宿泊ホテル別の集合となった。

ここでまたビックリ。いくら世界一の客室数とはいえ、MGMグランドの人気は凄かった。集合した20人ちょっとのうち、2/3がMGMグランドなのだから。2番人気のルクソールでも、1/3もないのだから、すごいにゃあ、全く。でも、入り口のポリゴンライオンが取り壊されたことを、何人の人が知っているのだろうか・・・とにかく我々は、フラミンゴヒルトン行きのバスに乗り込んだのであった。