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マスター:久宗貴則(マウンテン生駒)
香り豊かなコーヒーライフを楽しむために

新年明けましておめでとうございます。
  2007年、最初のお話は「水」について。こんな大きなテーマをいきなり出して大丈夫なのか?と自分でもやや不安がありますが・・・え〜いっ!行ってしまえ!
  何事にもそれなりな勢いとチャレンジが大事です。

 皆さんも少しは「コーヒーと水」または「水」に対して興味を持ったことがあるのではないでしょうか?わたしも数年前に興味を持ち、一時的ではありましたが、「水」について調べました。そして去年、あるお水を買った事がきっかけで、もう一度「水」について調べてみました。そこで今回は「コーヒーと水」、特に相性の部分で調べてみようかな〜なんて考えてみました。全国の水を取り寄せてとか飲み歩いてとか、そんなのではなく、ごく身近に存在する水を使用し調べてみたいと思います。
  そこで気になるのは「あるお水」。と言っても特別な「水」ではありません。北海道「○○の森」というお水です。この水、硬度が105mgある中硬水か、ぎりぎり軟水と言った所でしょうか。この水の特徴は、口当たりに甘味と量感を思わせる「ねばり」があります。後口の渋さも無く、のど越しは最初の口当たりの印象からは考えられない程滑らかですっきりしています。口当たりの「ねばり」にはやや塩味を含んだ感じがありますが、特別不快には感じません。私は。ただ人によっては、口に含んだ瞬間「?」と感じるかも?
硬度105mgの水にしてはとても個性的でした。
  この水をたまたまスーパーで、しかも特価で販売していたのを購入し試してみました。試した結果、「水の個性がコーヒーに使うとどれ位発揮されるのか」、と言う疑問がとても分かりやすく表現されました。一般的にコーヒーやお茶は「軟水」が適していると言われています。紅茶は「硬水」なんて事も言われますが、実は間違い!紅茶も同じく軟水で。ただ一口に「軟水」と言っても沢山あります。硬度100mg以下は「軟水」。紅茶の場合、硬度が高めの「軟水」がおすすめ。100mgを超えた中硬水なら100に近いお水を。
この様に作る内容によって水との相性が変わり、旨味や味わいを最大限に引き出してくれます。
では、コーヒーは?
コーヒーは「軟水」が適しているのですが、コーヒーのロースト(焙煎)の濃さ、または抽出して欲しい物、欲しく無い物によって水を替えてあげてはどうでしょう?
コーヒーはローストが濃い程、黒く苦味が増します。この苦味、人によっては出て欲しくない成分です。そこで「軟水」の中でも硬度が高めの水(硬度80mg前後)を使用すると不思議と苦味が中和されます。口当たりの量感は深みを増し、苦味を消して、逆に甘味が増します。この現象をうまく利用すると濃いコーヒーの深みと香りを適度に生かしながら、苦味を減らし、口当たりに深みと甘味が感じるコーヒーが味わえる!と言う訳です。しかしマイナス要素として、濃いコーヒーの個性でもある苦味が消えてしまい、やや胃に重量感を感じます(個人差があると思います)。柔らかめのコーヒーでも、口当たりの量感と甘味が増します。
やっぱりコーヒーの個性は生かしたいと考える方、もしくはロースト(焙煎)が中煎り位のあまり深くないコーヒー豆には「軟水」でも硬度40〜50mg前後がおすすめです。これは、日本の水道水の平均値でもあります。この位の硬度のミネラルウォーターだと、水道水で出てしまうアクや雑味を見事に解消してくれます。とても滑らかです。
今回はとりあえずこの辺で終わりたいと思います。が、最後に私が今回のテイスティングで感じた内容をひとつ。
とにかく、いろいろと試しました。しかし、今回の内容は私の主観が主で「はっきり」としたデータではありません。ただひとつ感じたのは、ミネラルウォーターの硬度計算は「カルシウム」と「マグネシウム」の含有量だけで計算し、その他のミネラル分「ナトリウム」や「カリウム」は含まれません。ですから一概に「硬度」だけで相性を当てはめる事は出来ないなと感じました。例えば硬度が291mgもあるお水。これは中硬水になります。先程、苦味を抑える為に硬度の高めの水をおすすめしましたが、これだともちろん苦味が無くコクが出そうな感じがしますよね。しかし、甘味は増さないし、苦味も適度に出てる。ここで決定的なのは、香りと後口です。とても不快です。香りは穀物の様な臭いがあり、後口も渋さが凝縮されたようになるものがあります。コーヒーが冷めるとその不快感も消えるのですが、最初がダメです。そこで気になったのが「ナトリウム」の存在です。はカルシウムとマグネシウムの含有量は多いが、ナトリウムが極端に少ない場合はこの様になります。私はこの「ナトリウム」の含有量を軸にその他のミネラルの含有量とのバランスがコーヒーに劇的な変化させるのではないかなと感じました。実はコーヒーにほんのちょっとだけ「塩」を入れると苦味が減り、甘味が増します。本当にちょっとですよ。数年前にもイタリアでエスプレッソに「塩」を入れて飲むのが流行っていました。この様に苦味を抑え、甘味とコクを引き出すアイテムが「ナトリウム」の可能性は高いかな?と感じるのですが、話を「水」に戻すと、やはり「ナトリウム」だけでは極端な味の変化はなく、その他のミネラルの含有量とのバランスなんですよね〜・・・。
まだまだ調べる事、沢山ありますね。皆さんも是非試して下さい。もしよろしければ、その結果を教えて下さい。

つづく・・・

今回のおすすめコーヒー 「ハード ブレンド」

今回も冬におすすめのブレンドをご紹介いたします。
前回にご紹介いたしました「カフェ ティエドール」と同様にカフェ オ・レにもおすすめの商品です。
フルシティーローストならではの芳ばしい香りと共に甘く柑橘系の香りも優しく広がります。苦味を主張しながらも、味わいと余韻に甘味と柑橘系の香りが残り味わい深さを作り出しています。
深みのある味わいを是非ご賞味下さい。

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