KCN-Netpressアーカイブス

人と心とふれあいと
Vol.5

 

広がりと深まりを目指して

ハンディを持つ人のすぐれたアート&クラフト


yumiko-san



 たんぽぽの家ボランティア・柴崎由美子さん 仙台出身の柴崎さんは、大学で芸術学を学び、アウトサイダーアートにスポットをあてたフランスの作家・デュビュッフェを知ったことから障害を持つ人の芸術に出会ったそうです。

 「美術史とか美術批評とかを勉強していて、自分では描いたりできないんですよ(笑)、いろんな作品を見ていたんですが、障害を持つ人達の芸術には驚きと感動を覚えたんです。表現に力があって、充分鑑賞に耐えるものでした。私は卒論に縄文土器のことを取り上げたのですが、根本的に原始美術と障害を持つ人の美術は似ていると思います。表現したいという欲求に突き動かされて、描いているというような」

 3年生の時、アイルランドで通所授産施設に滞在、村の人と一緒に自然素材を使った芸術活動を体験してデュビュッフェの実践を目のあたりにしたそうです。4年生の時、たんぽぽの家が行っている音楽祭やエイブルアートの記事を読み、奈良へ来たそうです。

 「キュレーターや絵本作家による報告会へ参加して、私もここで何かできたらと思いました。ちょうど1年間ボランティアという制度がありましたから、応募したんですが、ここは希望者が多くて競争率は高かったんです(笑う)。もうすぐ1年の期限がきますが、もっと勉強したいし、やりたいこともたくさんでもう少し居られたらと思いますね」

 柴崎さんは3月7日から11日まで奈良町界隈で開く”まほろば・楽市・楽坐”の準備で忙しい毎日。これは、全国の障害を持つ人々によるすぐれたクラフトを紹介して展示即売するほか、研究集会、楽しいパフォーマンスなどが行われる予定とか。 「ぜひ、お出かけくださいね」とのことです。



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