分類:節足動物門三葉形綱ファコプス目ファコプス亜目ファコプス上科
時期:シルル紀〜デヴォン紀前期
主な種:ファコプス・ラティロンス [Phacops latifrons(Bronn)] (L.Dev.)
ファコプス・ラナ・ミラーリ [Phacops rana millerri Stewart]
(M.Dev.)
リードプス・セファロテス [Reedops caphalotes(Hawle &
Corda)] (M.Dev.) 他
シルル紀よりデヴォン紀の間に栄えた三葉虫の一群、ファコプス類は下図に示すような集合複眼[schizochroal
eye] という特殊な複眼をもっていました。(それぞれに角膜を有する個眼が集合してできた複眼です。)
ところで、この個眼がもっていたレンズは光学的に非常に洗練された構造をもっていたことが近年の研究であきらかにされています。
クラークソン(Clarkson, 1967,1969)およびLivi-Setti(1975)によるとファコプス類のレンズは二枚の異なる材質のレンズよりなっており、上のレンズをカルサイト、下のレンズをキチンと仮定すると球面収差が非常によく補正されることがわかっています。カメラでも、球面収差を抑えるのに非球面レンズを用いますが、四億年も昔に三葉虫がすでに同じことをしていたとは、生命の不思議といえるのではないでしょうか?
複眼のモデル図(上段 外観、下段 断面図)
holochroal eye(完全複眼)[右図]
schizochroal eye(集合複眼)[左図]