環境2010「我々の未来、我々の選択」

−欧州委員会(EC)の環境行動計画第6 (2001-2010)


2001226

CSN #175

2001124日、欧州委員会(EC)21世紀最初の年にあたり、今後5-10年間における新しい環境行動計画「環境行動計画第6版」を採択したと発表しました[1]1992年に作成され、1998年に改訂された環境行動計画第5版に続き、欧州委員会は達成すべき目標全体と優先行動リストの確認に着手していました。そして今回、新しい環境行動計画に関する提案が、「環境行動計画第6版」として欧州議会で採択されました。

この発表にあたり欧州委員会(EC)環境部門のMargot Wallstromコミッショナーは、次のように述べています[1]

「環境政策は欧州連合(EU)のサクセス・ストーリーの1つであり、欧州連合(EU)の法律が、きれいな空気と安全な飲料水に対して重要な改善をもたらしたことに感謝する。しかし私たちは、いまだにいくつかの大きな問題に直面している。」

この環境行動計画に関して作成されたパンフレットによると、冒頭に次のようなコメントが記述されています。

「私たちは皆、呼吸する空気、飲む水、食べる食物が、有害汚染物によって汚染されるべきではないと信じている。また、私たちは、気候変動による脅威と不安を避けたいと願っている。清浄で健康的な環境は、現在の私たち自身や未来の私たちの子供が望む生活の質にとって、生命にかかわるほど極めて重要である。地球の保護は、挑戦と機会をつくり出す。より効果的で有用な天然資源の活用を通じ、私たちは経済成長と環境ダメージの間の古い結びつきを打ち破ることができる。私たちは、さらに繁栄し、グリーンナー(greener)となれる。」

本報では、この行動計画の中から4つの優先事項と行動内容について、以下に取り上げます。

 

1.気候変動への取り組み 

目標

目標達成のための行動

 

2.自然と野生の保護

目標

目標達成のための行動

 

3.環境衛生のための行動 

目標

目標達成のための行動

4.天然資源の保護と廃棄物管理 

目標

目標達成のための行動

 

私たちは20世紀までに、産業や経済の著しい発展とともに、さまざまな環境汚染問題を引き起こし、生態系や私たち自身に対して少なからず影響を及ぼしてきました。そしていくつかの課題を積み残したまま、21世紀を迎えました。アメリカ環境保護庁(USEPA)は、未来へリスクを残さないために過去を振り返ろうと、過去を振り返り未来を守る:Remember the Past; Protect the Future. ”という報告書を発表しました[2]。この報告書には、アメリカ環境保護庁(USEPA)が発足した1970年から2000年までに生じた、さまざまな環境問題に係る出来事が示されています。 

私たちの未来を守るために、私たちの環境と公衆衛生を守るために、私たちが選択すべきことは何かについて、多くの人々が理解し合う必要があると思われます。

Author: Kenichi Azuma

<参考文献>

[1] The Sixth Environment Action Programme of the European Community 2001-2010, Brussels, COM (2001) 31, 25 January 2001
Environment 2010: Our Future, Our Choice
http://europa.eu.int/comm/environment/newprg/index.htm

[2] EPA 902/R-00-001, US Environmental Protection Agency (EPA), April 4, 2000
Remember the Past; Protect the Future. ”
http://www.epa.gov/region02/epa30/

(解説)
Kenichi Azuma, 過去を振り返り未来を守る−アメリカ環境保護庁−, CSN #168, January 8, 2001
http://www.kcn.ne.jp/~azuma/news/Janu2001/010108.htm


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