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菅直人代表に小泉首相を公約違反と批判する資格はない

 1月23日の朝日新聞は、「菅氏『あなたは公約違反だ』」、「首相、反論に躍起」と言う見出しで、次のように報じていました。

 
「衆院予算委員会の総括質疑が23日午前行われ、・・・菅氏は首相が就任時から公約した@8月15日の靖国神社参拝、A・・・を書いたパネルを掲げながら、首相の『公約違反』を追及した」
 「『小泉VS菅』の第一ラウンドは菅氏の優勢勝ちの様相だ」

 民主党の菅直人代表や朝日新聞に、小泉首相を公約違反だと言って批判する資格があるのでしょうか。8月15日に参拝しなかったことを公約違反と批判できるのは、公約の対象者、つまり参拝を求めていた人だけであると思います。参拝を批判してきた人は首相の公約の対象者ではありませんから、「公約違反」を批判する資格はありません。

 菅氏は、もし首相が8月15日はおろか、参拝そのものを断念してしまったら、同じように公約違反と批判したでしょうか。そんなことはしないと思います。彼が批判するのは小泉首相が公約の8月15日に参拝しなかったからではなく、8月15日を避けて靖国神社に3度も参拝したからです。

 菅氏の批判は話をすり替えています。彼は「A級戦犯」が合祀されていることを理由に、参拝そのものに反対してきた訳ですから、首相を批判するのならそういう趣旨で批判すべきです。自分の主張をしないで、揚げ足取りのような批判をするのは建設的な議論ではありません。また、そういう政治家を「優勢勝ち」と評価する新聞は、無能か偏向のどちらかだと思います。

平成15年1月23日     ご意見・ご感想は こちらへ     トップへ戻る     目次へ