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なぜマスコミは小泉首相に批判的なのか


 9月10日の読売新聞に、ヒトラー小泉『独裁』を喜ぶのは池田大作金正日だけ」、「『独裁トリオ』結成で日朝国交正常化ひた走る」と言う見出しの、「週刊文春」の広告がありました。

 「週刊文春」は小泉首相をヒトラーになぞらえて、池田大作、金正日とともに「独裁トリオ」と批判していますが、池田大作や、金正日が選挙をしたことがあるでしょうか。選挙の結果にかかわらず、来年の任期満了で退陣を表明している「独裁者」なんているでしょうか。

 今回の選挙では読売新聞をはじめ多くのマスコミが、自民党が郵政民営化反対の候補者に対して立てた対立候補を「刺客」と呼んで批判していましたが、対立候補を立てるのが民主主義で、対立候補がいない選挙は「翼賛選挙」と同じです。政策で対立しているにもかかわらず、情としがらみで対立候補を立てないとすればその方が非難されるべき行為です。マスコミは民主主義の根本原理を否定する論評をしています。

 小泉首相が指導力を発揮して国民に郵政民営化の是非を問う今回の選挙は、民主主義の王道をゆくもので、何ら非難すべきものではありません。それにもかかわらず、なぜマスコミは小泉首相に批判的なのでしょうか。
 それは自分たちの営業基盤が脅かされていると認識しているからだと思います。政治家と国民が直接結びついて、人気のある政治家が出現してはマスコミは困るのです。政治家は常に悪役でないと彼らの営業は成り立たないのです。政府・政治家は常に悪役であり、マスコミこそが国民の味方、正義の味方であるという旧態依然の虚構の上に彼らの営業は成り立っているのです。

 このような虚構の下に営業しているマスコミは時代遅れと言う他はありません。今回はマスコミの思惑に反し、郵政民営化支持が覆い隠せないほどに広範な広がりを見せています。今回の選挙が、マスコミの虚構が白日の下に曝される選挙になることを期待します。

平成17年9月10日   ご意見・ご感想は   こちらへ    トップへ戻る   目次へ